圧倒的にペンギン

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【紅の記憶】

会社にて。

田中(社長の息子)「先輩!いいことを思いつきました」

私「なんだ?言ってみろ」

田中が発言した場合100%ロクなことにはならないが一応聞いてみた。

田中「最近熊がよく出没するので会社で避難訓練をしたらどうかと思いまして」

私「オフィスでそんなことをしても意味ないだろ。そもそも誰が熊役をするんだ?」

田中「私が飼っているものを使います」

私は驚愕した。

私「え?それはマズイだろ。死人を出す気か?そもそも会社に害獣を入れたことが外部に漏れたら大騒ぎになるだろうし」

田中「餌は毎日やっているので大丈夫です。それから当日は社屋を施錠するので外部に漏れる心配はありません。もし外に逃げ出す社員がいたら磔にして鉄の棒で記憶が消えるまで殴る予定です」

イかれてる。何としても止めないと。私は同僚や上司に相談した。

同僚「いや。大丈夫っしょ。お前心配しすぎ。俺筋トレしてるしヨユーだわ(笑)」

上司「君は頭が固いな。田中君ができると言ったらできるんだ。たかが熊だろう。やらないと殺すぞ」

なぜか同意は得られず避難訓練は強行された。

当日

社員1「ああああああ」ブシャー。
社員2「ヒェェェェェ」ブシャー。

熊によって10人ほどの社員がもてあそばれ天に召した。

すぐさま責任の所在が追及されたが、

田中「先輩にやれって言われました(言われてない)」

同僚「私は絶対に止めるべきだと言いました(言ってない)。熊って凄い力ですし怖いですよね」

上司「あんまり調子に乗っていると殺すぞと言ったんですが(言った)」

なぜか私が独断で行ったという結論になり無事警察に引き渡された。

11/22/2025, 3:31:14 PM