今日は時間がないので、短いです。
一月になったが、僕の住む地方では、寒さがまだ厳しくなっていっている。
そんな寒さが身に染みて、凍ってしまいそう。
手がもう凍っているかもしれない、と思うくらいに冷たくなっていて、君の手の温かさを探してしまう。
君の手は、今でも暖かいかな?私にぬくもりを分けてくれるのかな?
ねぇ、君に会いたいよ。なんで、先に逝ってしまったの?
君の温もりで、私を溶かして…
20歳を超えた皆様へ
20歳。それは、ある意味で「人生」という物語の一区切り。
これからの人生は、今までとは違う、環境や景色を感じながら生きていく。
さぁ、君の物語は、20歳で一度区切りを迎える。
次の区切りは、少し長いけれど、まだまだ先だ。
その人生を、どうやって過ごす?
君の物語は、まだまだ続く。
辛いことも、苦しいことも、楽しいことだってある。
きっと、充実した毎日になるだろう。
20歳、おめでとう。君が20年間、生きてきてくれたことに賞賛と感謝を。そして、これからの80年弱の人生が、良いものであるように。祈りを。
冬華より
ふと見上げた夜空には、のぼり始めた三日月。
三日月を見るのは久しぶりだ。
それにしても、綺麗だと感じる。
最近、色々あったため、疲れていると言うのも、理由の一つかもしれない。
しかし、私は月の形のなかで、三日月が一番好きだと思う。
綺麗で儚く、優しい白い光であるのに、わたしたちを淡く照らしていて、その、消えそうなのに、力強さを感じる光が心地いい。
三日月の光を浴びていると、心が浄化される。
今までの悲しみを、慰めてくれてるみたい。
あぁ、まただ。また、涙が流れてきた。
でも、私が泣くのは、これで最後にするよ。だって、私が好きな、三日月が見ているから。慰めているから。
でも、今夜だけは、あなたを好きでいさせて。
あなたもきっと、許してくれる。三日月も、きっと。だって、優しいんだもん。
私は一度俯き、大きく息を吐いた。私の中の何かが、どこかに飛んで行った。
そして、上を見上げる。涙でぼやけていた視界が晴れる。まだ、視界の端はぼやけているが、三日月ははっきりと見える。
「どうか…元気でね…大好きだよ…」
その言葉は、喉が乾燥していたから、すごく掠れていて、音として出ていたかもわからない。
でも、三日月は、その言葉をちゃんと聞き取っていて、君の心に、届けてくれると思う。
そして、私は目元を拭い、涙を流すのをやめた。
そしてもう一度、三日月に視線を向ける。
私は三日月に微笑んで、歩き出す。
三日月も微笑んで、歩く私のことを、優しく、優しく、見ていた。
私は、三日月の光に照らされていた。
『皆が見てる空は、どんな色をしてるんだろう?
赤色?黄色?それとも青色?』
『じゃあ、猫ちゃんは何色?
緑色?紫色?はたまた黒色?』
『じゃあじゃあ、君は何色?
白色?茶色?それか、肌色?』
『それなら…『色』って、何色?』
これは、誰のお話だと思う?異世界?宇宙人?
違う違う。これは、ある人間の女の子のお話。
この女の子は、生まれた頃から目が見えていない。
色というものを知らないし、小さい物の形はわかっても、その手におさまりきらない物の形もわからない。
僕たちが使っている、一般で言う「日本語」と言うものも、言葉がわかっていても、字はわからない。
とまぁ、こんなふうに、自分が普通だと思っていることも、普通じゃない人もいる。
その子は、これからどんな人生を歩むんだろう。どうか、その子の思う幸せに、たどり着いてほしい。
さて、みんなは、この女の子の物語を読んで、なんて思った?
可哀想…。辛いなぁ…。
そんなふうに、思わなかった?
この女の子は、そんなふうに同情されるのが、何よりも嫌いなんだ。
目が見えないのも、どちらかの手がなくても、片足がなくても、このように哀れみの目を向けられるのは、大っ嫌い。
正しくは、哀れみの目を向けるだけで、手を貸すこともしない人のことかな。
どこかが自分と違っても、それは個性であって、決して可哀想なものではない。
可哀想、そう思うから、その違いが可哀想なものに変わってしまう。
人間の個性も、この世界のように、色とりどりなんだ。
その、相手の色を尊重して助け合えば、この世界は優しい世界になるのに。もっと、もーっと、綺麗な色が、世界に広がるのになぁ。
灰色の空から、ひらひらと。舞い降りてくる姿は、白い綿毛のよう。
舞い降りてくるのを見た人は、全員上を見上げてる。
みんなが笑って、微笑んで。舞い降りる所を見上げてる。
積もると危ない、綿毛たち。なのにみんなは、笑ってる。
なんで、みんなは笑ってる?
それは、心のどこかで、子供の頃の記憶が、残っているから。
雪は楽しい。雪は嬉しい。そんな気持ちを、知ってるから。
なーんだ。みんな、子供なんじゃん。大人、大人って言うけどさ、心はみんな、子供だね。
無理して大人になってても、子供のままの、未熟な僕ら。
僕らは、いつも大人ぶってる、大きな子供。雪が降ったら、ちゃんと子供。
遊びたくて、甘えたい、可愛い可愛い、子供たち。
雪って、魔法みたいだね。