命が燃え尽きる色を見つめ、
ただ、、、鑑賞していた。
連想するのは燃え揺らぐ火と、
ピンク色のハート。
でも今僕が見たものは、
白く透き通った、知らない人の顔。
ハートはどこ........?
赤い火は?......鮮やかなピンク色は?...
いくら探しても、
綺麗事のように浮かぶ理想と現実はかけ離れている。
理想や綺麗事が悪いわけじゃない。
ただそれを、
自分勝手に押し付けて、
勝手に失望して、
勝手に見放して、、、
自分中心で物事が回ってるわけもなく、
だからって自分以外の他人が回してるわけもない。
"貴方を信じてる"
"貴方ならできる"
"貴方はやれる子でしょ"
全部理想の押し付けで、全部全部、、、
役に立たない綺麗事。
本当に、、、呆れる
分からない現実に机上の空論ばかり並べて、、、
誰かを救った気になって、
誰かの救世主になれたと自惚れて、
結局自分を正当化するしか頭になくて、
自称を語る醜いあの人は、、、
最後まで、
しょうもない人だった。
目が覚めた。
周りはまだ真っ暗で、
時計の針音とクーラーの音がうるさい程静かだった。
静寂に包まれた窓の外は夜明け前の青さに輝いて、
輝く青さに嫉妬するわけもなく身をひく月は、
白く存在感を増していった。
不安になるほど鳴かない鳥に、
起きる罪悪感を募らせながら、
なぜか悲しく溢れる涙に、
困惑した。
なぜか寂しく紡ぐ言葉に、
戸惑った。
家族はいるのに、、、孤独な気がした。
孤独を感じるのは初めてなのに、、、
初めてだったはずなのに、、、
ずっと独りだったみたいに、、、
妙に慣れていた。
貴方が嫌いだった。
話しかけないで欲しかった。
近くに来ないで欲しかった。
近くを通らないで欲しかった。
触れないで欲しかった。
名前を呼ばないで欲しかった。
放っておいて欲しかった。
なのに貴方は、、、私の嫌がることばかり、、、
貴方とは会話が続かない。
貴方とは世界が違う。
貴方とは香りが違う。
貴方とは仲良くない。
貴方に名前は教えてない。
貴方の興味は私じゃない。
思わせぶりな貴方が、、、、、憎かった。
別の世界にいる貴方に、、、、、届かなかった。
香りの違う貴方に、、、、、近づけなかった。
私は貴方の、、、運命の人じゃなかった。
私は貴方を、、、、、
好きになりたくなかった。
毎日、毎日、毎日
同じようで、微妙に違う1日が過ぎている。
何枚も、何枚も、何枚も
数字だけが違うカレンダーが、破られていく。
何してるんだろ...
そう思うこともある。
毎日めくられ破かれる日にちの書かれた紙は、
何もなく、空っぽで、、、虚しくなる
それでも何もできない僕は、
虚しさを我慢するしかなかった。
もみ消して目を逸らすしかなかった。
情けなく吊るされたカレンダーも
きっと呆れてる。
こんな僕だからさ、、、
早く、、、、、見捨ててよ、、、
神様、、、
都会の夜は虚しかった。
薄暗い部屋は外を見つめた。
慈悲深い月は星とともにひかった。
照らされたカーテンは同情して靡いた。
揺らぐ髪の毛は涙に濡れた。
泣いてる僕は泣くのをやめた。
泣かない僕に感情はなかった。
ない感情は虚無を悟った。
失った表情は、、、本当の孤独を示した。