お題:鋭い眼差し
僕は君から目を逸らさない。
そして、君は逃げようとしてるのは僕には分かる。
でも、今日という今日は許さない。
僕はどうやら君を甘やかし過ぎた。
いつもなら笑って許すけど、今日という今日は許さない。
「君のイタズラは目に余るんだ」
僕は飼い犬に鋭い眼差しを向けながら叱った。
流石に悪いと思ったのかしょんぼりとはしてる。
でも僕は知ってる、僕が叱り終えた後に君は
(もう終わり?終わったよね!じゃあ、遊ぼう)
となる未来が見える。
全く君は呑気というか、楽天的というか。
僕に怒られても5分も経てば忘れるてるよね。
今日こそは反省してくれよ。
イタズラして汚れた部屋を片付けながら僕は君に言った。
君は僕の眼差しに気づいてないかのように欠伸をした。
お題:高く高く
幼い頃、どこかのイベントで風船を貰った。
ルンルン気分で歩いて転んだ、風船を手放してしまった
手から離れた風船は高く高く飛んで行った。
飛んでいく風船、茫然自失の自分。
高く高く飛んでいく風船はとうとう目で見えなくなった。
あの風船はどこに行ったんだろう?
風船の最後は一度調べたある程度の高さまで行くと、風船は割れて粉後になるそうだ。
でも割れたのかもしれないけど、風船は自分が知らない世界を見たのだろう。
もしかしたら外国に流れ着いたのかもしれないな。
願わくば自分も高く高く飛んでみたいな。
あの風船はどんな景色を知ったのか?
でも自分が高く高く飛んだら、きっとイカロスみたいに海に落ちそうだ。
何となく、イカロスと風船はどこか似てる気がする。
もしかしたら昔は、空を高く高く飛ぶ技術があったのかな?
お題:子供のように
祖母が認知症になった。
初めは物忘れぐらいで少しおかしいと思うだけだった、だけど祖母の物忘れはあまり酷くこれはただ事じゃないと思った。
嫌がる祖母を父と母が病院に連れて行った。
診断結果はアルツハイマー型の認知症だった。
それからだ、祖母がまるで子供のようになったのは。
ご飯を食べたことも忘れ、財布が無い盗られた、同じことを何度も繰り返し聞いてきた、そして外に出ても家に帰れなくなった祖母。
私が幼い頃、祖母しっかり者で優しかった。
今ではその面影はない。
子供のようになった祖母の面倒家族でみる。今日は私が祖母面倒をみている。
大好きだった祖母、なのに今は煩わしくてたまらない。
祖母だって認知症になりたくてなったわけじゃないのに、頭では分かっているけどそれでも心が限界だった。
「ごめんね、ごめんなさい、こんな酷いことを思う孫でごめんなさいおばあちゃん」
私は泣きながら、祖母に謝った。
子供のようになった祖母、このままでは私は、祖母のこと嫌いになってしまう。
誰か助けて。
お題:放課後
放課後なんて遠い昔の記憶だ。
放課後の思い出で一つだけ申し訳ないことがある。
あれは中学校3年生の秋だっただろうか?
私は放課後、教室に教科書を忘れてることに気づいた。
「うわ〜メンドクサでも置き勉してると先生うるさいんだよな」
3年の教室は二階の東側にあった、今私が居るところは、一回の西側にある図書室である。
3年の教室から最も離れてる所にいた。
「しゃーない、行くか」
私は教室に向かった、途中でクラスメイト数名が騒がしかった。
まぁボッチの私には関係ないことだと割り切って教室に向かった。
そして自分の机にある教科書を手に取った。
教室には、クラスメイトの男女が向かい合わせになっていた。
(いつも放課後いないのに何してんだコイツ等?)
と思いながら教室を後にした。
後ろから先ほど、たむろしてたクラスメイトが騒いでる。
陽キャ共めうるせぇと思いながら帰った。
しかし、よくよく考えるとあれは世にいう告白している最中だったのでは無いかと気づいた。
中学3年は進路で離れ離れになる時期だ。
あの時、女の子の方は顔が赤かった。
きっと女の子の方がなけなしの勇気で告白してたのだろう。
私はあの告白が上手く行ったのかは知らない。
でも一つだけ言えるのが、一世一代の告白をお邪魔した奴ということだけは間違いない。
放課後という言葉を聞くと今でも其のことを思い出し本当に申し訳ないことをしたと思う。
本当ごめんなさい。
お題:カーテン
なんだろう?このきいろのひらひら?
おいかけてみよう!
あれ?にげてる?
よしおいかけてやる。
まて、まてにげるな!
ぼくがやっつけてやる!
ひらひらめ、にげるな!
「ただいまー、アー仕事疲れた」
あっママがかえってきた!おかえりママ
ぼくはママを元気よくおでむかえした。
飼い主が新しく模様替えした
カーテンの悲劇を知るまで残り五分