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お題:放課後

 放課後なんて遠い昔の記憶だ。
放課後の思い出で一つだけ申し訳ないことがある。
あれは中学校3年生の秋だっただろうか?

 私は放課後、教室に教科書を忘れてることに気づいた。
「うわ〜メンドクサでも置き勉してると先生うるさいんだよな」
3年の教室は二階の東側にあった、今私が居るところは、一回の西側にある図書室である。
3年の教室から最も離れてる所にいた。
「しゃーない、行くか」
私は教室に向かった、途中でクラスメイト数名が騒がしかった。
まぁボッチの私には関係ないことだと割り切って教室に向かった。
そして自分の机にある教科書を手に取った。
教室には、クラスメイトの男女が向かい合わせになっていた。
(いつも放課後いないのに何してんだコイツ等?)
と思いながら教室を後にした。
後ろから先ほど、たむろしてたクラスメイトが騒いでる。
陽キャ共めうるせぇと思いながら帰った。

しかし、よくよく考えるとあれは世にいう告白している最中だったのでは無いかと気づいた。
中学3年は進路で離れ離れになる時期だ。
あの時、女の子の方は顔が赤かった。
きっと女の子の方がなけなしの勇気で告白してたのだろう。
私はあの告白が上手く行ったのかは知らない。

でも一つだけ言えるのが、一世一代の告白をお邪魔した奴ということだけは間違いない。
放課後という言葉を聞くと今でも其のことを思い出し本当に申し訳ないことをしたと思う。














本当ごめんなさい。

10/12/2023, 3:43:57 PM