Tanzan!te

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3/16/2024, 3:40:10 PM

Episode.29 怖がり


こんばんは、お久しぶりです。
今日は久々に言葉を綴るので、僕のお話をしようと思います。


みなさんは「怖がり」だと言わた事はあるでしょうか。
よく耳にするよう言い換えれば「ビビり」ですね。
僕は実際、何度か言われたことがあります。
自分でも「怖がり」だと、「ビビり」だと昔から毎日思います。

例えば今日、出かけている時に事故に遭ってしまったらどうしようか。
災害が起きて、二度と今までのように過ごせなくなってしまったらどうしようか。
大切な人が居なくなってしまったら、自分から離れてしまったら、傷つけてしまったらどうしようか。
今後どの職業に就き、誰と関係を結び、どんな道を進む人生にしたらよいのか。

毎日毎日、不安や恐怖、そして期待に襲われています。


そんな恐怖に襲われている間の僕は、誰が見ても「怖がり」「ビビり」なんだと思います。

でも今日、久々にここに言葉を綴ろうとした今、なんだか分かった気がします。


確かに「怖がり」で「ビビり」なんだと思います。
でもそれは、自分が後悔のないよう生きたくて、少しでも華やかで眩しい人生を歩みたいからこそなんです。
だからこそ沢山考えて、その考えに怯えて、どうしようもなくて。

恐怖に襲われている間は盲目なんです。
目の前の恐怖しか見えていなくて、誰にも分かって貰えなくて、分かって貰えるのが怖くて堪らないんです。
それに怯えず、自分のありのままを伝え、受け止め、共に歩める人なんてまず居ないんです。

居ないけれど、誰かにとっての一部になりたいと思う人は傍に寄り添うんです。


正直、こんなに綺麗事のようなことばかり綴る僕自身、今も恐怖に襲われかけています。

明日、目が覚めた時にはどんなことを考えているのだろうか。
変わらず自分を下げるような、自分よりも数字の評価が低い人を心で貶すような考え方であるのか。
そもそも明日は、まともに息が出来ているのだろうか。

遠い未来に限らず、1秒後、1日後、1年後。
近い未来ですら不安で堪りません。


でも「怖がり」で、 「ビビり」でいいじゃないですか。

僕は誰かに必要とされ、愛し合うことに執着しています。
でもそんな人なんて居ない、毎日そう思っています。

怖くて堪らない、でも死を選ぶことはできません。
正確には、死を選んだけれど上手くいかなかったんです、失敗してしまって今ここにいるんです。


失敗してからはこう思います。
僕が探し求める人が居なくても、そんなの分からない。
それに、与えられた時間はきっと長いはず。
ならば自分を必要とし、愛してくれる人がいるのか探せばいいじゃないか。


「怖がり」とは、わずかなことにもこわがること。
また、そのような人。

辞書を引けばこんな言葉が綴られています。
しかし僕はまた別の意味があると思います。


みなさんの人生に後悔が残らぬように。

長く眩しい、爽快な朝。
短く煌めく、儚い夕方。
長く静寂な、孤独な夜。
いつものように目覚め、また眠る時。

みなさんの人生に幸多からんことを。



「怖がり」とは、わずかなことにもこわがること。
また、そのような人。
そして、強く繊細な意志を持つ者のこと。

9/15/2023, 12:52:03 PM

Episode.28 君からのLINE


いくら待っても既読がつかない。
あの日から、もう2年が経とうとしている。

2年前の7月14日午前9時過ぎ、君は突然自ら命を絶った。

毎日起きたらおはよう、その日の事や遊びの予定を話して、寝る前にはおやすみ。

そんな当たり前なことを繰り返していた。
それが当たり前だと思っていた。

君が遺したLINE。
僕はその日、早く家を出たため丁度見れなかった。
君が命を絶った日、家に帰ってからLINEに気が付いた。


" ○○くんへ
今日もおはようって言えて嬉しいです。
そんな中僕は今日、自分で命を絶とうと思います。
理由は単純で疲れたから、耐えられなくなったから。

あのね、僕、お父さんに×××されてたの。
言ったら気持ち悪いだろうし、お父さんに殺されるかも
しれなくて、それが怖くてずっと言えなかった。
ごめんね、 ○○くんはきっとそんなことないって、大丈
夫だって信じてたけどやっぱり怖かった。
もし、僕が死んだ時警察の人に何か言われても、このこ
とは2人だけの秘密にして欲しいんだ。

○○くんと話せなくなるのは辛いけど、でも、お父さん
や他の酷いことから逃げるにはこれしか無かったんだ。

○○くんはずっと幸せでいてね。
○○くんが助けて欲しい時は助けてって、僕に助けてって
言ってね。
辛くて話聞いて欲しい時でも、危ない目に遭いそうな時
でも、いつでも絶対助けるよ。

よーし言いたいこと全部言えた気がする!

○○くん、今日まで僕と仲良くしてくれてありがとう。
今日はおやすみ言えなくてごめんね。

○○くん大好きだよ、またね "


その後、僕の家に警察官の人達が事情聴取をしに来た。

「あなたにとって、今は辛いと思いますが…もし何か知
 っていることがあったら教えてくれませんか?」

「…ごめんなさい、2人だけの秘密にして欲しいんだっ
 て、そう約束してしまったので…言えません…」

「……そうか、分かりました。
 もし話せることがあればいつでも教えてください。」


あれから2年後の7月14日午前9時過ぎ、僕はなんとなくLINEを開いた。

まだ君のことが忘れられない、完璧に受け入れられても立ち直れてもいない。
でもあと日のように全部諦めることはやめた。

君が助けてくれるから、君は僕を最後まで信頼してくれたから。
きっと大丈夫。
僕には君が見えなくなってしまったけど、傍にいてくれているような安心感がある。

もう2度と、既読もつかない相手にLINEをした。

" おはよう、今日は休みだからカフェでまったりするよ。
もし時間があったら、君も一緒がいいな。"

一瞬苦しくなった胸は、すぐに安心へと変わった。

今日は久しぶりに、2人で出かけられるのだと分かった。

9/14/2023, 10:46:08 PM

Episode.27 命が燃え尽きるまで


命が燃え尽きるまで、全力で生きよう。

そう思った5分後、突然死することだってある。
いつ尽きるか分からない、生と死は隣り合わせなのだ。

ただ私は、私は今の辛い人生のまま終わりたくない。

辛いことがあれば、楽しいこともあるとみんな言う。
そんなわけない、そう思っていた時もあった。

でもそんな考え方はもうやめた。

分からないなら分からないなりに考え、努力する。

正直諦めたかったが死ぬ勇気すらなかった。
それならその勇気が湧くまででもいいから。
そんな事考えなくなってもいいから。

どうせ死ねないのだから、信じてみることにした。
その楽しみが、私が生きているうちに起こるのか。

今日は何となく早起きして、散歩をすることにした。

9/13/2023, 2:56:12 PM

Episode.26 夜明け前


まだ夜が明ける前の、静かで冷たい時間。
空は少し紫がかってきている。
深夜にはないグラデーションが儚く、脆く見える。

夜明け前の時間が好きだ。
誰にも邪魔されない美しさが、僕の心を躍らせる。

夜明け前、この文字だけ見るとまだ夜である。
しかし夜でも朝でもない不思議な雰囲気を放っている。

風は冷たいが突き放すような感触ではない。
ただそっと、不器用ながらに寄り添うみたいで。
それが何とも心地がいい。

目の前の世界が春夏秋冬、四季折々の美しい景色に移り変わっても、夜明け前は変わることがない。

勿論、毎日少しずつグラデーションが変わったり、雲の量によっては空が灰色がかっている時もある。

それでも、夜明けを迎えるために必死に揺れ動いている様は、趣があって吸い込まれてしまう。


ずっと、この時間が続けば。
ずっと変わることなく、このままいられたら。

9/12/2023, 10:18:19 PM

Episode.25 本気の恋


本気の恋とは、本気とは、恋とは何なのか。

考えれば考えるほど分からなくなる。

だからいつも、言葉を簡単に考えることにした。
とは言っても適当にではなく、分かりやすく簡単にだ。

本気は全力、夢中になる。
恋は感情の揺れ、人などに夢中。

僕はこう考える。
本気にも恋にも " 夢中 " という単語が浮かんでいる。
つまり簡単に言えば、本気の恋とは、人などに対して夢中になるということなのだ。

本気でやれ、そう言われても基準が違えば話が変わってくる。
本気が分からなければ、状況を理解できない。

恋には悩みが付き物だ。
恋は盲目とも言うし、考えることが多くなってしまう。


パッとこの二単語を言われて、完璧に答えられる人は少ないはずだ。

完璧じゃなくても伝わる。
君たちが思うよりも軽く受け止めてもいいのではないだろうか。

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