「時計の針が重なって」
時計の針が重なって
鐘の音が周囲に響く
零時を告げて進む針
くそ、あともう少しだったのに
悔しがりつつ帰路を急ぐ
焦って階段をおりていると
足からスポンと靴が脱げる
ガラスの靴が階段に転がる
そんなものには目もくれず
逃げるように帰る
後ろで王子がこちらを
見ていることに気付きながら
少し縮んだかぼちゃの馬車に乗る
家に帰る頃には
すっかり魔法も解け
いつもの灰を被った少女に戻っていた
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翌日
王子様の命令で
ガラスの靴の持ち主を
探すことを知った
そしてついに私の家に来た
みんなが見守る中、
私の足に合ったサイズの
ガラスの靴を履いた
みんなが
「この子がシンデレラだったのか!」
と噂していた
そんな訳ないじゃない
本当にピッタリなら
走っただけで脱げたりしないし
ピッタリすぎて脱げないわ
私はシンデレラじゃないのよ
でも、
足のサイズで分かると言った
王子の命令だから
みんな疑うことをしない
よく見たら
顔が違うとわかるはずなのに
王子も疑問を持たずに妻にしてくれた
ほんと
世界って残酷なほど頭が弱いわね
そう思いながら
人懐っこい笑顔を顔に貼り付ける
本当のシンデレラは
家の地下にずっと居るのにね
「Cloudy」
Cloudy
それは私の心のよう
Cloudy
それはみんなのもの
Cloudy
空が曇っていても
その上には光が差しているもの
Cloudy
届かない光があっても
雲の上は雲ひとつ無い快晴だということ
Cloudy
どこまでも
空に落ちたら
きっと綺麗ね
ゼブラゾーン
そんな想像をして渡る横断歩道
心はいつでもCloudy
「既読がつかないメッセージ」
ねぇ
なんで見てくれないの?
なんで?
ねぇ、なんで無視するの?
なんでなんで?
なんで見てくれないの?
こんなにも貴方のことを愛しているのに
なんで無視するの
なんで見てくれないの
こんなに話そうとしているのに
ねぇ
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんで?
「秋色」
秋の葉で地面が染まる
カサリと踏み分け進んでいく
あてもなくフラフラと散歩をしていたら
いつの間にか知らない所へ着いていた
枯れ葉の中にひまわりが咲く小高い丘で
君が立っている
秋の肌寒さも知らないかのように
ワンピースが風に揺れて
楽しそうにしている
そろそろ冬だなと
感じていた僕の前に現れた君は
ずっと夏に生きていた
「もしも世界が終わるなら」
もし、今この瞬間に
空から星が降ったら
もし、今この瞬間に
突然の発作が起こったら
もし、今この瞬間に
通り魔に遭ったら
きっと〇ぬ
きっと。
それならば、したい事をして終わりたい
君と一緒にいたい
君に愛して欲しい
君のことを考えて〇にたい
君が最後に見たものになりたい。
だから誰かに〇される前に
僕が君を終わらせるよ
君を想うたびに、
理性は壊れて花になる
君の名前を呟くたびに、
胸の時計は狂い出す
泣いても止めないよ
これが僕の愛し方なの。
君を独り占めにするために
僕はすべてを捨てる