2025年6月15日
【マグカップ】
朝の光が
斜めに差し込むテーブルの上
君が置いていった
マグカップが 一つ
取っ手に指をかけてみても
もう君の体温は残ってない
けれど
ふいに 笑い声がよみがえる
ミルクティーが苦くなった日も
黙ってお湯を注いでくれた朝も
マグカップって
ただの器なのに
こんなにも 思い出を溶かしてしまうんだね
今日も一口
少しさめたコーヒーを飲みながら
君のいた日々を そっと温めてる
2025年6月14日
【もしも君が】
もしも君が
この世界にいなかったら
今、わたしは どこで
何をしていただろう
たぶん 笑い方も忘れて
景色の色も 少し薄かったかもしれない
もしも君が
ただのすれ違う誰かだったら
こんなにも 名前を大切に思えただろうか
小さな「もしも」は
ときどき 胸をしめつけるけど
でも、君がいる今だけは
どんな奇跡よりも 信じていたい
2025年6月13日
【君だけのメロディ】
誰にも聞こえない音が
君の中で そっと流れてる
悲しいときも 嬉しいときも
そのメロディは 君だけのもの
迷ったときは 耳をすまして
ほら、ちゃんと聞こえるよ
その音を 信じて
歩いていけばいい
2025年6月12日
【I love】
あの朝ごはんの匂い
焼きすぎたトーストのすみっこ
こぼれた牛乳に ちょっと困った顔
君の寝ぐせと 眠たそうな声
目を合わせずに交わす「おはよう」が
どうしようもなく、しあわせ
昨日と変わらないこの朝を
今日もちゃんと 迎えられたことを
大げさじゃなく 心の中で祝ってる
2025年6月11日
【雨音に包まれて】
ぽつ、ぽつと
窓をたたく やさしい音に
心の奥が すこしだけほどけていく
言葉にできなかったこと
言葉にしなかった想い
ぜんぶ この音が代わりに
伝えてくれる気がした
誰にも言えない寂しさも
もう戻らない時間も
雨音は 否定せずに
ただ、そばにいてくれる
静かな部屋の中
時計の針も 遠くなって
私は ただ、耳をすます
そうしているうちに
いつのまにか 眠ってしまいそうになる
まるで やさしい誰かに
「だいじょうぶ」って
抱きしめられているみたいに
雨音に包まれて
心のざわめきが ひとつずつ
透明になっていく