Lati

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6/20/2025, 10:21:45 AM

2025年6月20日
【好き、嫌い、】

好き、
でも嫌い。
いや、やっぱり好き。
……けど、嫌いかもしれない。

君の声があたたかくて
優しすぎて、ずるいから
つい 目をそらしてしまう

笑いかけてくれるたびに
胸がギュッとなって
「なんでそんなふうにするの」って
言いたくなるくらいに

好き、嫌い、
何度も心の花びらをめくってみるけど
どこにも
「終わり」の文字はなかった

この気持ちは
君に言えないまま
まだ揺れている

6/19/2025, 11:28:18 AM

2025年6月19日
【雨の香り、涙の跡】

雨の香りがした
窓の向こう グレーの空に
君の声が まぎれてる気がした

傘もささずに歩いた日
びしょ濡れの髪で笑った顔
全部 ちゃんと覚えてるのに
今はもう 届かない場所

頬をつたった この涙
雨とまぎれてしまえば
泣いたことさえ 誰も知らない

だけど
消えない
濡れたアスファルトに残る
小さな足跡と
言えなかった「またね」が

雨の香りに紛れて
今日も少しだけ 君を探してしまう
まるで まだ
どこかにいる気がして

6/18/2025, 11:24:50 AM

2025年6月18日
【糸】

君とわたしを結んでいた糸は
目には見えないくらい細かった

それでも確かに感じた
笑ったときにふっと揺れる
風のようなやさしさで

ときどき絡まって
ほどけなくなって
それでも切れはしなかった

けれどある日
気づいたらその糸は
わたしの手の中になかった

引っ張ることも
結び直すこともできないまま
ただ静かに空を見ている

6/17/2025, 10:33:31 AM

2025年6月17日
【届かないのに】

届かないのに
どうして こんなにも
君に向かって手を伸ばしてしまうんだろう

もういないと 知ってるのに
声も 触れたぬくもりも
霧の向こうに消えたと わかっているのに

風に乗せた言葉は
ただの空気になって
何も返ってこないまま 夜がくる

届かないのに
それでも 願ってしまう
「もう一度だけ」って
届かないことを 知ってるくせに

6/16/2025, 10:43:14 AM

2025年6月16日
【記憶の地図】

あの日 君と歩いた道
もう名前も忘れてしまったけど
角を曲がるたびに 風の匂いが蘇る

記憶の地図は
紙に描かれていない
胸の奥 静かな場所に広がっていて
時間のしみと 言葉の跡でできている

さよならを言ったベンチも
泣きながら走った坂道も
今では 優しく笑える場所になった

忘れたくなかった
忘れたはずだった
そんな気持ちを拾い集めて
私はまた ひとつ道を覚える

記憶の地図をひらくたび
君の声が遠くで響く
「また会えたらいいね」って
まるで 昨日のことのように

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