彼氏に別れを告げられた。
本当に納得できない理由で別れを告げられた。
私の束縛が強いだとか、自由に行動出来ないだとか、LINEがうるさいだとか。そんな理由。
束縛を強くしたつもりは無い。強くしていたとしてもそれは嬉しいはずだ。
だって束縛されるほど愛されてるのだから。何がいけないんだ。
彼に自由に行動させなかったのは外は危険がいっぱいだからだし、LINEをうるさくしちゃったのはそれほど心配してるからだし、全部愛情表現なのに彼は受け入れてくれなかった。受け止めてくれなかった。何が悪かった?何も悪くないじゃん。私はただ、彼に愛を伝えてただけ。なんで受け入れてくれないの?考えても一向に思考がまとまらない
あ゙ーーーー。現実逃避したい。
『現実逃避』
○○ちゃんらぶー⸜❤︎⸝
ネット上の人からのコメントだ。
それって本当に私の事好きで言ってる?
疑うのは良くないと思うけど「ワロタwww」というLINEの返信をしていても実際には笑って居ないのと同じなんじゃないかと思う。
『Love you』
「おまっ...まじかよ、それは同情するわ...。」
友に事の報告をした後の友の第一声である。僕の身に起こったのは普段おちゃらけている彼から同情を貰うくらいの大事なのだ。
「だろぉ...?酷いんだよぉ...」
机に項垂れる僕。
原因の彼女を横目に。
先日はバレンタインで周りはカップルで溢れかえっていた。その雰囲気に飲まれてOKが出るだろうと期待しながら、勇気を出して好いていた女の子に告白したところこっぴどく振られたのだ。
そう。凄くこっぴどく。物凄くこっぴどく。こっ酷いなんてこんな連続で使うこと後にあるだろうか。いや、多分ない。
多分、僕のOK出るだろ笑笑みたいな気持ちが彼女には見え見えだったんだろうな。
LINEを使って(何故か知り合いかもに彼女がいた)ロマンチックにと思い明日放課後屋上に来て欲しいと連絡。
翌日僕の下駄箱には1枚の手紙。
ワクワクして開くとそこには「ごめんなさい、私貴方とは付き合えません。好きじゃないです。この際言わせてもらうとどちらかと言えば嫌いです。今後関わらないでほしいです。」との旨の内容が。もちろん好いた彼女の名前が最後にしっかり書かれていた。
何かのいじめかもしれないと思って放課後は屋上で待っていると彼女が現れた。
あの手紙は嘘だったんだ...!!と思ったのもつかの間。
僕があのという言葉のあをいい切る前に
「ごめんない!どうしても貴方とは付き合える気がしないの!手紙読んだのになんでここに来てるんですか!そういう所が嫌いです!」
と言われた。死のうかな。死んだ方がいいのでは?
それを友に報告したのだ。そして冒頭に戻る。
『同情』
いつだって自分が優れていると思っている。
だって私は完璧だから。
完璧に育てられ、完璧に育ち、完璧な人生を歩んでいる。
完璧であれば完璧であるほど私に自信がつく。
完璧だけが私を作っている。
完璧、完璧、完璧。
完璧でなければならいんだ。
誰かが私に強要してるんじゃない。私が私に求め強要しているんだ。
その事を誰も分かってくれない。
そこまで含めて私は完璧であるのに。
完璧だからこそ私でいられるのに。
誰よりも優れているなんて称号はいらない。
ただ完璧でいたい。
私が願うのはそれだけ。
だから誰も私に強要しないで。
私は完璧でなければいけないと思うのは私だけでいいの。
私のための私でいればいいの。
『誰にも』
「ねぇ、奥さんお聞きになって?森には魔女が出るんですって。」
「あらまぁ、本当ですの?魔女だなんておとぎ話にしかいないと思ってましたわ。」
ひそひそと噂されている、森の魔女の噂。
この世界に魔法というものは無い。それなのに魔女、と呼んでいるのはなぜだろうか。
忌み嫌っているのだろうか。女が森にひとりで住むことに異常さを感じたからだろうか。
どんな理由にせよ人を魔女と呼ぶのは気が引ける。
だからといって''森に住んでいる女''と呼ぶには長すぎる。
だから魔女なんだろうか。
時々彼女は森からでて市場へ行くと聞く。
ほうきに乗って行くだとか、使い魔に乗って行くだとか、羽を生やして飛ぶんだとか、噂は色々ある。
だがどれも信ぴょう性に欠ける噂ばかりだ。
市場に行くにはこの場所を通るだろう。
いつの日か1目見れたらいいが。
1目見る、と言うより話してみたいのかもしれない。彼女と。
彼女はどんな価値観で、どんな声で、どんな性格なのか。
気になるのだ。どうしようもなく。
だから、いつか話したいと思っている。
『この場所で』