不者

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5/1/2024, 9:06:12 PM

ねえ 貴方

駅前の雑踏
摩天楼の野鳥観察
アイス珈琲は氷水の残骸

貴方の日常
文字だけの日次報告



きっと ねえ 貴方

こんな服装
こんな表情
こんな声調

こんなにも浮かんで
わからないの



ねえ 貴方

私の日常
代わり映えはどこ

私の気づかない まで
気づいてくれる

貴方の想う

私はどんな




ねえ 貴方

新しい服を買ったの
この街で 誰も私に気づかない

きっと ねえ

ここじゃ鳥の声なんて 聞こえない
アイス珈琲は もうただの水

こんなにも浮かぶ
あなたはいるの

私はどんな



どんな言葉で








――――――
(カラフル)

4/30/2024, 3:42:38 PM



あらら あらあら あらららら
あなた とっても お利口さん


一節毎 半音上り 転調してく
猫撫で 遮二無二 有頂天は
寝起き ドッキリ ウィスパーヴォイス


おやつ またたび ねこじゃらし
何でも ござれと よきにはからえ
きみは ふざけて 声を当て


あなた まえから 知ってたみたい
まるで うちの子 家族のよう
そんな ことない くるしゅうにゃい


そうね もちろん 今だけよ
あなた とっても お役者さん


もしも この日が 終わったら
髪の毛 服の匂い わたしの態度
みんな チガウと おこられそう


だけど いまだけ 膝のうえ
ほうら こっちが あったかい
あなた とっても お芝居さん









――――
(楽園)

4/29/2024, 12:21:26 PM




 毛布を被った囁き合いは
 シーツの熱にだけ残して

 建付の悪い木枠窓を
 ファンシーに膝蹴り

「夜の終わりだ このやろう」

 露台の君は 身を乗り出して
 他人行儀の 雲に不満げ

 空の何処にも光がないのに
 限りなく宵を薄めて照る灰

 君をようやく彩って
 先ほどまでのあの瞳
 その横顔は同じはず
 
 樋を伝う朝露の名残りは
 悪戯に結託して君を叩く

「まだ つめたいね」

 君は 驚くほどに驚かない

 頬を拭い 後ろ髪を結う
 湿気た霞 君の白い輪郭











―――――――
(風に乗って)





*いつもありがとうございます。難しいお題が続きますね。今後少し更新タイミングが遅くなるかもしれません。どうか気長にお待ちいただきたく。

4/28/2024, 12:12:48 PM


 銀 金に翠玉 金剛と
 声のひとつも 黙りと
 可愛げないは 七回目
 写真を見せて 呆け顔

 貴方の褒めたその味は
 貴方の好物だったのよ

 作ってみたいと強請り
 書いたレシピは三枚目

 財布に挟んだ二枚とも
 角に詰まって縮こまり

 式が落着き連れてった
 旅館一目行ってみたい

 初めて買った 腕時計
 私のじゃない 恨み節

 あれもこれも塵だから
 捨てておいてと満足気

 千里の旅も 一歩から
 長く歩いてきたものと

 隙間も空いて色もなく
 一重の名前も顔もなく


 貴方の好きなその味は
 貴方が得意だったのに

 










――――
(刹那)

4/27/2024, 12:43:02 PM

たとえ

明日の自分を許せなくても

明日の目覚めを許せる理由











―――――――
(生きる意味)

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