野良猫

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6/3/2024, 1:57:50 PM

流れゆく紫の雲を目で追い掛けて

こんなものかと 思わず漏れ落ちた独り言


変わらない 街のネオン

どこか他人事の様で


見送ったあなたの背中

同じ色に染まることのない待宵

静かに瞬く星たちに

さよならとおやすみを告げて

ゆっくりと歩き出した

4/18/2024, 12:26:48 PM

色褪せた街

灰色の空

虚ろな影たち

漂う亡霊のように

かつての夢も泡沫

淡い幻

まるで死んでしまったこの街を

それでもまだ愛しているんだと

憂鬱な雨に染まっていく

3/20/2024, 4:10:23 PM

失ったもの数えては わたしというものから目をそらした
ボロボロの脚でただひたすらに歩いた
泥に塗れた手で涙を拭う
当たり前に流れる景色が わたしには眩しすぎたんだ

やさしい夢が髪を撫でる
幼子のように嗚咽を漏らして泣きじゃくるわたしに
甘い 甘い 砂糖菓子を

温かなセピア色の風景が
無機質な灰色に変わる

あの日のわたしが見た夢に焦がれて
瞼を閉じる

今はただ全てを忘れて おやすみなさい


 

2/5/2024, 6:52:49 AM

  ふりそそぐ

     それは わたゆきのような


    ふわふわと やさしい


        天使の 

           祝福と



    瞼の上に

         ふれるだけの



       おやすみの Kiss を







 

2/3/2024, 3:45:11 PM

今宵、朧月夜に咲いた花

誰を想い、月明かり見詰めているのか

空色の小さく控えめな花を好きだと言った

薄明かり照らし出す中で

悲しげに笑う貴方が浮かんでは消えていく



幾千幾億と流れる記憶の奔流に飲まれて

真っ白に揺れていた 取り戻せないままに

貴方と過ごした日々も

貴方と交わした言葉の欠片でさえも

何もないまま

ただ小さく一輪、揺れている



 

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