野良猫

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失ったもの数えては わたしというものから目をそらした
ボロボロの脚でただひたすらに歩いた
泥に塗れた手で涙を拭う
当たり前に流れる景色が わたしには眩しすぎたんだ

やさしい夢が髪を撫でる
幼子のように嗚咽を漏らして泣きじゃくるわたしに
甘い 甘い 砂糖菓子を

温かなセピア色の風景が
無機質な灰色に変わる

あの日のわたしが見た夢に焦がれて
瞼を閉じる

今はただ全てを忘れて おやすみなさい


 

3/20/2024, 4:10:23 PM