3/21/2025, 5:38:21 PM
曇った空は晴れて どこまでも続く青
白い翼広げ 羽ばたく鳥は
光の向こう側目指し飛び立った
指先のシャッターが映し出す 君の横顔は
いつもどこか寂しげで とても綺麗だった
思い出というには まだ鮮やか過ぎて
届かなかった願いと 君の呼び声が
繰り返す日々に木霊して
胸を締め付ける この郷愁が
まだ抜け出せないでいる
君と見た景色の中で
いつまでも祈り続ける
記憶の海を泳いで
辿り着く光
夢見たまま
2/6/2025, 10:48:17 AM
螺旋を描く旋律は
暗闇を泳ぐ白い鯨
迷い見失って
求め彷徨う星の導
唄うはこの脚で
願ったのはこの世界の終わりか
絡まった糸を紡いで
ため息ひとつと零れた涙
どうにもならない夜を越えて
鳴いた朝を迎える
8/15/2024, 1:52:04 PM
鼻をくすぐる潮騒と
静かに繰り返す海の鼓動だけが此処にある
真っ黒に染まったキャンバスを
泳いで 泳いで 泡になってしまいたい
空に浮かぶ三日月が 溶けては照らす
優しく頬を撫でるような 光
水面で揺れる 両の腕で抱いて
銀の羽広げて駆け抜けてゆく
星より輝いて 深く 遠くへ
さざなみはそっと息を吹きかけて
濡れた肌にはり付いた白いドレスを靡かせた
6/3/2024, 1:57:50 PM
流れゆく紫の雲を目で追い掛けて
こんなものかと 思わず漏れ落ちた独り言
変わらない 街のネオン
どこか他人事の様で
見送ったあなたの背中
同じ色に染まることのない待宵
静かに瞬く星たちに
さよならとおやすみを告げて
ゆっくりと歩き出した
4/18/2024, 12:26:48 PM
色褪せた街
灰色の空
虚ろな影たち
漂う亡霊のように
かつての夢も泡沫
淡い幻
まるで死んでしまったこの街を
それでもまだ愛しているんだと
憂鬱な雨に染まっていく