野良猫

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今宵、朧月夜に咲いた花

誰を想い、月明かり見詰めているのか

空色の小さく控えめな花を好きだと言った

薄明かり照らし出す中で

悲しげに笑う貴方が浮かんでは消えていく



幾千幾億と流れる記憶の奔流に飲まれて

真っ白に揺れていた 取り戻せないままに

貴方と過ごした日々も

貴方と交わした言葉の欠片でさえも

何もないまま

ただ小さく一輪、揺れている



 

2/3/2024, 3:45:11 PM