喜村

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12/25/2022, 11:35:42 AM

 皆さんは今年のクリスマス、どのように過ごしましたか?
 日曜日にクリスマスとかぶる、しかもクリスマス寒波が到来で、もれなくホワイトクリスマス。

 カップルで過ごせました? 家族サービスとしてお子さんと過ごしました? または、クリスマスをそもそも特別扱いしてませんか?
 きっと、十人十色のクリスマスの過ごし方があったことでしょう。

 え? 私ですか?

 私は仕事をして過ごしました。
なんなら、いつもより1時間早い出勤でした。
もれなく12時間勤務でした。
クリスマスプレゼントは、残業代といったところでしょう。

 さぁ! でも、まだ12月25日は残っています!
 私はこれからクリスマスを堪能しますよ!
 メリークリスマス!


【クリスマスの過ごし方】

12/24/2022, 10:42:38 AM

 眠い。とっても眠い。時間は23時。
 小学4年生の僕には、とっても眠い。
 今日は12月24日、クリスマスイブです。
 僕には、今日しかできない任務がある。
--サンタクロースの正体を確認する。
それが今日の僕の任務である。

 だがしかし、とてつもなく眠い。
ちょっと布団の中に入ってしまうものなら、ものの数秒で眠ってしまうであろう。
 でも、眠っていないと現れないのは、ここ数年で学習した。
 寝ちゃいけないのに布団に入って寝たふりをする。試練でしかない。

 や、やばいー、ねむ、い……

 そんな時、スーッとふすまが空いた気配がした。
 サンタだ! サンタクロースだ! 絶対にその正体を見てやる……!
 むくりと僕は起き上がった。

 そして、サンタクロースの正体をみた。
その正体は--

 それは、みんなもクリスマスイブの夜に確かめてみてくれ、健闘を祈る!


【イブの夜】

12/23/2022, 10:34:57 AM

 平成の時代だったら祝日だった、本日12月23日。
令和の現在は、通常の平日。俺は仕事に明け暮れていた。
 そんな時、彼女からのメッセージで、スマホが明るくなる。
『明日のデート、楽しみ♪』
 そう、明日はカップルの一大イベントのクリスマスイブ。幸いなことに、俺には彼女がいるので、このイベントを十分に楽しむことができる。
はずなのだが……
 俺はため息をついて、仕事中だが返信をうつ。
 デートが嫌な訳ではない、彼女が嫌いな訳ではない。
--クリスマスプレゼントをまだ用意していないのだ。
 前に彼女がいた時は、前日の本日が祝日で、仕事も休みなので、ゆっくりプレゼントを選べる時間があったのだが……時は令和、暦通りの仕事の俺には、そんな余裕が本日なかった。
(どうしよう……)
 また大きくため息をつく。
悩んでいても仕方がない、仕事が終わるのは20時、帰り道に開いている店をとりあえず入ってみて……
「おーい、佐藤、この間の報告書、ミスだらけだから残業してでも書き直せってよー」
 俺の頭の中は、雪のように真っ白になった。



【プレゼント】

12/22/2022, 12:35:07 PM

 恋をした。初恋だ。
 初恋は実らないと言う。
僕の場合も、そうなのかもしれない。

 同じクラスの女の子。
背が小さくて、中学生なのにツインテールなんかしちゃってて、回りから、あざとい子、と半分いじめみたいなことをされている、とても可愛らしい女の子である。
 最初は恋だなんて思わなかった、ただ可愛いな、と、思っていたくらい。

 体育祭の終わり、彼女はみんなの打ち上げに、一人だけ声がかからなかったらしく、後ろの窓際の席で、ただ座っていた。
「ユウカ、先に打ち上げ会場行っちゃうよ~」
「うん、すぐ行く~」
 それだけ返して、教室には僕とその子だけになる。彼女は僕の方には目をくれず、ただぼんやりと外を眺めていた。
「ワタナベさんは、行かないの?」
 意を決して、僕は声をかけてみた。
すると、ようやくこちらに顔を向ける彼女。
「……私は呼ばれてないもの、私の分は人数に入ってないよ!」
 少し高い可愛らしい声で返してくれた。
「全員強制参加じゃないのか~、じゃぁ、僕も行かないことにしようかな」
 そう言って、僕はスマホをタップする。その行動に、大きな彼女の目が更に大きく丸くなっていた。
「……なに?」
「あ、いや、そんな簡単に断っちゃうんだ、って」
「ワタナベさんだけ呼ばれてないから行かないとかおかしいし、乗り気でもなかったし」
 そこまでいうと、彼女はボロボロと泣き始めていた。
「えぇ!? 僕、なんかした!?」
「ユウカちゃんは、優しいね!」
 泣いているのに笑顔の彼女。眉毛はハの字で口角は下がっているはずなのに、笑顔にみえた。
 僕はこの時、その不思議な感覚に陥る。
可愛らしい、だけじゃくて、守ってあげたい、側にいてあげたい、と。
 ひとしきり泣いた彼女は、はー、と息を吐いて口を開く。
「ユウカちゃんが男の子だったら、惚れちゃうところだったかも」
 ごめん、僕はそんな君に惚れちゃいました。
「これ、打ち上げの変わりにはならないと思うけど、のど飴あげる」
 彼女は、飴を渡してくれた。ゆずのど飴、すぐに袋をあけて舐めてみる。
 甘酸っぱくて、爽やかな味。僕はこの胸のときめきを落ち着かせるため、一つため息をついた。



【ゆずの香り】

12/21/2022, 11:32:45 AM

 とっても清々しい程の笑顔の君、
逆に凍てつくくらい冷たい表情の君、
無表情で怒ってるかどうかわからない君、
大泣きしてわんわん涙を流す君。

 僕はいろんな表情の君を知ってるよ。

 真っ暗なのに漆黒までいかない仄かな明るさの君、
ようやくお目覚めの明るい君、
元気をみんなに振りまく君、
また明日ねと囁く君。

 君は時間帯によっても、いろんな表情を見せてくれる。

 人は君のことを『大空』という。
そんなに大きいかな? 僕の方が大きいと思うけど。
でも、確かに、美しい表情を見せてくれる空は、とっても綺麗で。
ちっぽけな地球の空のはずだけど、それは大きく僕にも見えた。

 偉そうだな、何様?、だって?
名乗ってなかったね、僕の名前は宇宙だよ。
僕にも大空があったら、もっともっと美しくなったかな?


【大空】

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