喜村

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 平成の時代だったら祝日だった、本日12月23日。
令和の現在は、通常の平日。俺は仕事に明け暮れていた。
 そんな時、彼女からのメッセージで、スマホが明るくなる。
『明日のデート、楽しみ♪』
 そう、明日はカップルの一大イベントのクリスマスイブ。幸いなことに、俺には彼女がいるので、このイベントを十分に楽しむことができる。
はずなのだが……
 俺はため息をついて、仕事中だが返信をうつ。
 デートが嫌な訳ではない、彼女が嫌いな訳ではない。
--クリスマスプレゼントをまだ用意していないのだ。
 前に彼女がいた時は、前日の本日が祝日で、仕事も休みなので、ゆっくりプレゼントを選べる時間があったのだが……時は令和、暦通りの仕事の俺には、そんな余裕が本日なかった。
(どうしよう……)
 また大きくため息をつく。
悩んでいても仕方がない、仕事が終わるのは20時、帰り道に開いている店をとりあえず入ってみて……
「おーい、佐藤、この間の報告書、ミスだらけだから残業してでも書き直せってよー」
 俺の頭の中は、雪のように真っ白になった。



【プレゼント】

12/23/2022, 10:34:57 AM