別名
ドレミファソラシの音階
とも言うらしい
私たちが
日頃からお世話になってる音楽──
言葉にするのは簡単だが
作詞家、作曲家には
大変なお仕事だ
自身も昔
『この曲の続きを書け』と
課題を出された時がある
初めは
簡単そうに思ったが
いざ手をつけると
イメージが湧かない
続きの音は
どれにしよう……
たった7音
されど7音
オクターブを越えれば
可能性は無限大だった
とりあえず
この7音で
どうにかしてみよう……
カエルの合唱のような
チョウチョのような──
流れる音を意識して
作曲してみた
確か
校内入選に選ばれたような……
体験して分かったことだが
自分には
音楽の才能はないな
と感じた
作曲してる間
知恵熱が半端なく
2・3日
頭痛と熱が下がらなかった
そんな思い出
ー七色ー
記憶は 時として 長さを変える
幼い頃
1日の流れを 詳細に覚えてた
人の臭い 手の温もり
砂の痛さに 水の冷たさ
いつ どこで 誰が 何をして……と 説明しては
「なぜ? どうして? 」と せがんだ
小学生の頃
『1日って なぜ こんなに長いの?』
と 疑問に思った
朝の澄んだ空気に 顔を掠め行く風
夕暮れとともに
様々に色を変える空や山々が いたく好きで
"早く 夕焼けになれ" と 心弾ませ
時を待ちわびた
中学の頃
忙しさに追われ
記憶は 一気に短くなった
誰かと 過ごし 物事を頑張った
そこでの感情は 存在しない
高校・専門学校の頃
自分の事なんて そっちのけ
人の事よりも 感情よりも
来る日も 来る日も "勉強" "勉強" の毎日
成人の頃
今後の仕事 将来の夢──
現実からは 目を反らし
今 目の前の一瞬なんて 眼中にもない
そして 現在
我が身を犠牲にし
何も残せない日々を 送ってる
多分 この先は
感情を失い 感覚を失い
記憶も失って
何も残せなかった過去を 悔やむのだろう……
できる事なら 叶うのならば
まだ感情を宿してた 幼き日々に戻りたい
過ぎ去る一瞬を 体全体の五感で感じ取り
「めっちゃ 楽しーっ!!」と
大声で叫んでいた あの頃に……
時は 戻せない
歳を追う毎に
嫌な記憶ばかりが 蓄積されて行く──
記憶だけでいい
若かりしかった あの頃の記憶に 戻りたい
ー記憶ー
過去の失敗
気が付けば、目が掠れ
気が付けば、頭痛が止まらず
気が付けば、体が宙を舞ってるみたいで
気が付けば、身体に力が入らない
気が付けば、寝返り打てず
気が付けば、社会から孤立した
それまでは バイトしつつ 何度も通院し
何種類もの薬を試し
主治医が『分からないね』と言うまでは
病院を何度も変えてみて
それでもダメで 途方に暮れた
何度も踠いて苦しんで
それでも"生きたい" "死にたくない"と
何度も願い祈り念じても
叶う日は来なかった
何がダメなんだ 何がいけないんだ!
自分の何を直せばいいんだ!
それを見ていて 見放してた家族
何のために存在してんだ!
こんな家から出てってやる! と
何度も何度も 思い当たる方法を試した
SNS をした
詩を書いた
ショーとストーリを書いて
小説にもチャレンジした
小学生の頃から嫌いだった国語 作文 読書感想文
習字以外の読み書きだって
どうにかならないか?と 試行錯誤を繰り返した
変われるものなら 変わりたい──
何度試みても 書き直しても
納得のいくモノは生み出せなかった
もう 頭も限界か……
とある主治医の紹介で 人生初の入院
やっと合う薬が見つかって 眠ることもできてきた
社会復帰を夢見て 身体を酷使
来る日も来る日も 千羽鶴を折り続けた
800羽を越えた頃
退院迎え 家での生活
徐々に体力は削られてった
『何してる!
家にいるなら やることやれや!
なぜ逃げる!
鍵閉めたって 意味ないよ~』
来る日も来る日も 祖母の嫌がらせ
優しさなんて微塵もない
避けてきた寝たきり生活
引き込もったって 解決しない
分かっていても 他に術はなかった
あんな過去
もう二度と戻りたくない
ーもう二度とー
あなたと喧嘩した日は、いつもそう
悩んで、苦悩して、もめて、妬んで──
側に居られない、話せない
"今、忙しいんだ" と、あしらわれて
あなた無しじゃ、生きてけないのに……
私の心は、今日も雲り
ー雲りー
あの人は
遠くの地へ行ってしまった
会いたくても
連絡の取れない遠くの国へ
学校は違えど幼馴染みで
喧嘩もした
我が儘も言い合った
異性だとは微塵も感じさせなかったあの人
昔の日々に思い馳せても
今では戻らぬ虚しさ
もう半年
毎日のように見ていた録画や写真も
今では見なくなった
寂しさが募る、悲しみも増える
そんな日々の繰り返し……
また、どこかで会えるよね──
心のどこかでそう願って
暫しの間 bye bye...
ーbye bye...ー