Ade S

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2/25/2024, 1:12:27 PM

 どの国にも空はある。陸続きの国に海はない。あるところでは海面の上昇で陸を失い、またあるところでは陸を人の手でつくる。
 空は不思議なことに、青くとも赤くとも美しい。それに対して海が赤いのは異常を感じるし、陸が赤いのは赤土がむき出しになっているようで悲しいし、美しいとは程遠い。空だけは赤くなろうとも自然がつくり出す絶景である。
 しかし、その空に戦闘機が旋回する様子を想像したとき、空の色を考えるだろうか?黒い鋭利な影と恐ろしい爆音だけが思い浮かぶ。ありのままの空はきれいなのに、人の醜い心が非情な背景をつくり出す。この一瞬も非道な現実の背景と化していることを忘れてはならないし、私たちは過去の戦争も忘れてはならない。

2/23/2024, 11:53:26 AM

 I love youという言葉はなぜこんなにもパワフルなのか。この言葉は例え尾崎豊が口にしなくても力強く心に響く。
 そもそもなぜI love youやJe t'aimeは「愛している」と訳されたのか。好きなことを指すのに愛しているなどとめったに訳されないにも関わらず、「あなた」という言葉を用いたとたんに「愛している」という言葉がしっくりくる。
 「あなた」という他でもない誰かを好きになることはI love youという言葉以上にパワフルな感情なのだろう。

2/23/2024, 4:14:35 AM

 「あなたは太陽のようだ」と言われてがっかりしたり激怒したりする人はいるだろうか。太陽に例えらることにポジティブな感情を抱くのは日本で生まれた、もしくは日本で育ったがゆえの感覚である。
 例えばアラブ首長国連邦で同じ言葉を誰かに言ったとしよう。相手はがっかりしたり激怒したりするだろう。それはこの国の人々にとって、太陽はあまりにも暑く、酷に感じるほどの日差しが降り注いでいるからだ。彼らにとって、太陽ではなく、月こそが最高の褒め言葉であり、最高の比喩である。
 太陽はひとつしかない。しかし「太陽のような」という言葉には複数の捉え方があるのだ。