1年後
私はどこで何をしているのだろう
この世にいるかもわからない
あの子は、あなたは
一体どこで何をしているのだろう
私との関係はどうなっているだろう
かけがえのない大切な存在でい続けられているだろうか
それとももう関わることもない存在になっているのだろうか
どちらにせよ生きていてくれればいい
そんな未来を思い描くのは面白くて、恐ろしい
そんな未来がやってくるときが生きていればそのうち来てしまうのが楽しみで、恐ろしい
教室の隅で一人静かに本を読むあなたに見惚れた
大切そうに、愛おしそうに本のページを繰るその手に
夢中になって文字を追うキラキラしたその瞳に
面白かったのだろうか、時々緩むその口元に
私は見惚れていた
あなたをもっと近くで見ていたいと思った
初恋の日
忘れたくても忘れられない日
あの日から、私の灰色の世界は淡く輝き出した
明日世界が終わるなら
それがわかっているならば
君にこの気持ちを伝えるだろう
死ぬ前に伝えておきたいんだ
君のことずっと見てたって
君のことずっと好きだったんだって
死ぬ前に知りたいんだ
君の気持ちを
君の目に映る世界の一部を
だけど
どんな日でも終わりの日になり得るんだ
いつ終わりになるかなんて実際わからないんだ
だから
もし明日が来るのなら
君にこの気持ちを伝えてしまおうと思う
赤、白、黄色、青、緑、紫
小瓶の中に詰まったカラフルな小さな金平糖たち
色鮮やかなものもあればくすんだような色のものもある
ふと目についたのは、私によく似た色の金平糖
1つ手にとって口の中に放り込む
奥歯で思い切り噛み締めて粉々にしてやる
あぁ、甘いな
陽の光も浴びず自分の中に閉じ篭っていた
暗くてジメジメしてて
でもなぜだか落ち着くような
そんな今日の心模様
暗い部屋の隅で体育座りで丸くなって考えていた
時計のように生きることができたらと
過去に戻ることも
今に留まり続けることもなく
未来に進みすぎることもなく
ただ、今を
流れ続ける時を
規則正しく刻んでいく
もしもそう生きれたら
どれだけ楽だろうかと
どれだけ生きやすいだろうかと
そんなことを考えている今も
刻一刻と時計の針は進み、時を刻んでいく
そうなれたなら…
ぐるぐると繰り返す思考にうんざりして腕の中に突っ伏した
このまま時が止まればいいと思った