“街の明かり”
月が、街が、輝いていると、ふと思えたのです
なぜかわからないけれど、どこか懐かしい気持ちになれました。私たちは、自然の愛おしさや、日々に溢れている街並みを眺め、愛するべきなのかもしれません。
けれど、人間とは愚かなもの。それらを失って初めて、今の生活というのは奇跡に近いのだと、本当は輝きに溢れていると気付くのでしょう。
私たちは、いつからこれらの輝きに慣れてしまったのでしょうか。すべてがきらきらと私たちを照らしてくれると言うのに。慣れとは恐ろしいものですね。
最後に、読者のあなたにして頂きたいことがあります。今度外に出た時、道端に咲く花や草、空を舞う鳥、明日もある空、自身の影を見て頂きたいのです。どれも素敵ですが、それぞれの歴史や意味を持っておられます。どうかあなたに、目を向けていただきたいのです。いつかのあなたを励まし続けてくれる、そんな、明かりのような存在に。
“七夕”
「先生は、願い事 何にするんですか?」
「そうですね〜、 みんなの健康です」
生徒想いの優しい彼はそう言う。彼の、どこか大雑把そうなところがすきだ。そして、言葉の隅々まで素敵なところが好きだ。彼からしか生み出せない言葉たちが、こんなにも輝いているのだ。完璧そうに見えて、本当は色々な欠点があるところが好きだ。目線が、動く眉が、優しくて好きだ。
今日は何故だか彼の好きなところがすらすら想える。七夕だからって、私は浮かれすぎているのかもしれない。だって、こうして今、夜空を見上げて彼を思い出しては、早く会いたいと、一緒になりたいと、わがままを願っているのですから
“友だちの思い出”
きっと、君との思い出を綴るとただの“友だち”との思い出になってしまうのだろう。君との思い出を誰かに話した時、“好きな人”との思い出と受け取る人間はほぼ居ないと断言できるからだ。
いくら多様性が進んだとしても、「付き合う」と聞くと、どうしても瞬時に男女が浮かんでしまうだろう。
ここで勘違いしてほしくないことがある。なにも私は、「だからもっと多様性が進んでほしい」「少数派への理解を」などと語りかけたい訳ではない。どちらかというと、理解も何も施してくれなくて構わない。ましてや少数派のわたしたち社会に向けて、「ああしてくれ」「こうしてくれ」と言える立場に居ない。
ただ、目に見える場で否定するのは違うだろう。たとえ当事者が傷付かなかったとしても、その友人や恋人、家族に被害が加わるのだ。治る肉体の傷跡とは違う、癒ることのない心に深く残る傷が。これは性別や恋愛観に限られることではなく、人種、肌の色、住む地域による差別にも同じように言えることだ。私は何を伝えたいかというと、人間として守らなくてはいけないルールを、見直さなければいけないということだ。
結局、私の願いはなんだったのだろう。
これは、今になるとよくわかる。いつか、君の性別、性格、出会いを隠すことなく、友人との恋愛話に花を咲かせたかった、それだけなのだ。
“星空”
「ぁ” 〜 ♡ ♡ 今日もすき、はやく結婚させて、、」
結婚できる年齢にも関係にもなっていないのに、こんなことを思ってしまう。もし私たちの間に共通点が山ほどあれば、会話に花も咲いてもっと近ずけるのに…、。
今日はそんな私たちの共通点の話をしよう。私と彼は、過去にテニスをしていた。そして同じ学校だという2つだけの共通点だ。けれど、すごーく広い目で見ると、同じ地球にいる。そして地球単位で見るとほぼ、同じ位置で暮らしている。見上げる星空の全ては、ほぼ同じということだ。
私はこれで何が言いたいのかというと、この週末の間は会えないが、時間と星空、お日様は共有しているということ。要するに、ほぼ同じ条件下で生きているということだ。今の何の共通点も持ち合わせない私からしたら、これが物凄く嬉しいのだ。いつか私で彼を、笑顔にしてみせたい。そして、同じ星空の下で彼と暮らしたい。
“神様だけが知っている”
私はこれから、彼とどうなるのだろう?
そして君との関係は、どう変化するのだろう?
あれだけ彼のことが好きだと、巡る運命の中を共に歩みたいと綴ったが、彼が教員でなくなった瞬間、私が感じる彼の魅力は薄れてしまうのだろう。私が好きなのは、教員としての彼なのだから。
君のことが恋しいと、無償の愛を送らせてほしいと綴ったが、君と永遠に過ごせると分かった瞬間、「それは時折、お互いに邪魔だろうな…」と思ってしまうのだろう。君から愛されるなんて、夢物語よりも遥か遠くの軌跡に過ぎないのだから。
彼らを愛しているのは、私の勝手な自己満足なのかも知り得ない、し、この地球上に、誰よりも幸せになって欲しい人間が2人いるというだけなのかも知れない。どの愛情が正しくて、そもそも子孫繁栄を求める人間という生物に愛情は必要だったのだろうか?。それすらも怪しい。ただそんなことは今どうでもよくて、ただ、ただ彼に、君に、愛されて溺れたい。この人生の末路は誰と共に過ごせるのだろう。きっとこれらの疑問は全て、神様だけが知っているのだろう。