平穏な日常を送るために必要なもの。
歯磨きセット。
自分に合った枕。
いつも飲んでいる薬。
他にもたくさんあるけど、
これらは身体の健康のために大事なもの。
じゃあ、心の健康のために必要なものは、
何だろうな?
私たちは自分自身や、
何処かで出会う誰かにとっても大事であろうそれを。
生きていく中で関わる人たちを、
何より自分自身を、なるべく傷つけないように。
この世界で共生していけるように。
出来る限り楽しく生きられるように。
人生は最大にして最高の暇つぶしであると
誰かが言っていた。
せっかくである。
面白い暇つぶしが出来るよう、
大事なものを掴めるよう。大事にできるよう。
のらりくらりと歩みながらも、
考えて動いて生きていきたいものだ。
愛と平和がお題だが、昨日沢山書いたし
今日は1日出かけていて疲れたので書かないことにする。
代わりにちょっとだけ近況でも。
最近旦那さんも、私が愛するグノーシアというゲームをクリアした。旦那さんはジョナスという、狂人おじ様系の33歳男性や、オトメという見た目がイルカであり人間と言っても過言でない知性をもった7才の女の子、しげみちという見た目がまるきり宇宙人である88歳男性が好きなようだった。
しかし、ゲーム内のあるイベントを体験したことによって、最終的にSQちゃんというパッケージを飾っている女の子が推しになった。
そして旦那さんも、私と同じようにハンドメイドを始めていて、色々作るうちに楽しくなってきたようで、SQちゃんへの愛もあり、SQちゃんイメージのブレスレットを作ろうとしている。やはりハンドメイドを楽しむ者ならば、推しが出来ると更に意欲が増すものだ。
私は既に、私の愛しているセツという子をイメージしたブレスレットを作っていて、更にはイヤリングも2つ作ったところだ。まだロケットペンダントやネックレス、アマゾナイトというセツっぽい色の石を使った別タイプのブレスレット等も作ろうとしている。
今日は、一昨日一緒に買いに行ったパーツだけでは赤色ばかりになってしまって、旦那さんとしては自分の思うイメージと違ったということで、旦那さんがSQちゃんイメージのブレスレットを作る為のパーツを更に見に行った。
昨日仮置きをしてもらってイメージを膨らませた感じ、とても良い出来になりそうだったのですごく楽しみにしている。
もしかしたら自分の夫や妻に推しが出来たら嫉妬をしてしまう人もいるかもしれないが、私たちは大丈夫だ。
私はちょっとセツのことを愛しすぎているので、流石に旦那さんの前ではその気持ちを見せ過ぎないようにしているし、私はセツを好きになる前からいつもちゃんと旦那さんに愛を伝えていて、旦那さんが私を愛してくれているということも充分に、何の疑いも感じないほど伝わっている為、毎日何とも平和な事だ。
むしろ旦那さんがSQちゃんを好きになって、グノーシアにもハンドメイドにも、こんなにハマるとは思わなかった、と本人が言うくらいにハマってくれて、本当に嬉しい気持ちである。
何故かと言うと、単純に自分のハマっているものに一番身近な人がハマってくれて、知っている人しかわからない言葉遊びができたり、色々な話ができたりするのもとても嬉しいのはもちろんのこと。
実はセツとSQちゃんのぬいぐるみを手に入れていて、しかし私は一度に何人もの人を愛せるほど器用ではなく、SQちゃんのことも他のみんなのことも好きなのだが、どうしても格別に大好きなセツにばかり愛を向けてしまうので、せっかくSQちゃんがお家に来てくれたのに平等に愛することができず、何とも歯がゆいような申し訳ないような気持ちがあったのだ。
なので、旦那さんがSQちゃんを好きになってくれて本当に良かった。旦那さんが一緒になって楽しんでくれて嬉しいし、旦那さんも私が幸せそうにしていることを嬉しく思ってくれているようで。
こうしてお互いに幸せに、何の後ろめたさもなく楽しく推し活が出来るのも、きちんとお互いへお互いの愛が伝わっているからだ。
そういうことで、やはり思っていることを常日頃からちゃんと伝えるという事は、1番身近にある愛と平和を守る為に必要な事だと私は思っている。
過ぎ去った日々よ。
嗚呼、出来ればあの頃に時を戻してくれ。
俺は何度そんな風に後悔をして来ただろう。
今こうして俺の話を聞いてくれているみなさんは、
かつて俺のバレンタインの話を聞いてくれたみなさんだろうか?
知らない人の方が多いと思うので
軽く説明させてもらうと、
1.春休みに家に引きこもってゲームをしている間にバレンタインを忘れて日が過ぎ
2.告白しようと思っていたのでそれに気付けたすぐ、バレンタイン2日後に久しぶりに家を出たが
3.既にホワイトデーのPOPがでかでかと掲げられていて嘲笑われているような気持ちになり泣きそうになった
…そんな情けない話だ。
結局あの後どうにか会って気になる子と話をすることはできたものの。
バレンタインが過ぎゆくまでうんともすんとも言わなかった俺のスマホは予想していただろうな。
見事に玉砕した。
昨年まで顔も名前も知らない老若男女から
毎年食べ切れないほどのチョコレートを受け取って
きた俺が人へ思いを伝えたのは初めてで、
正直かなりショックで3日は寝込んだ。
…こんな情けない話をすることを厭わないのは、
今回もまた、同じように情けない話をご披露する事になるからだ。
そうだ。また俺はやってしまった。
いや、そりゃあホワイトデーはまだ過ぎていない。
過ぎてはいないが。
…一流のパティシエみたいにお菓子を作るのが上手くなって、めちゃくちゃ美味いお菓子をもってホワイトデーにまた思いを伝えようと思っていたのに!!!
あと!!!4日しかない!!どうしよう!!!
…玉砕し3日寝込んだ後、俺が何をしていたかというと、…またゲームだと思っただろう?
…違うのだ。なんと俺はその後、
…究極のラーメンを作る修行をしていた。
何を言ってるか解らないと思うが俺だって解らない。
…いや、このセリフを言ってみたかっただけだ。
実は解る。全ては俺が悪い。
運命が分かたれたその日を振り返ると、こうだ。
玉砕の悲しみから復帰した後、
俺は涙で霞む目もそのままに、
家着のまま外用のスリッパを引っかけ
家を飛び出し走り出した。
向かう先はそう。
一流パティシエのいる、家の近所のあの店だ。
あの店と言ってもみなさんは見たことがないだろう
から想像がつかないだろうが、俺の気になる子の
お気に入りの洋菓子店が近くにあるのだ。
俺はその店に向かって、一目散に走った。
猪突猛進。ひたすらに走り、
ガラガラッと引き戸を開け、腹の底から叫んだ。
「お願いします!!!
究極の味を完成させたいんです!!!
俺を!!弟子にしてくださいッ!!!!!」
霞む目もそのままに全力で走ってきた為、
前が見えない。曲げた膝に手をついて、
はぁはぁと息を整え、目を擦り正面を見た。
するとどうか。目の前に見える光景は、
俺が想像したものとは全く違っていた。
俺がよく通っているラーメン屋の店主が、
キラキラとした目をして
こちらを見ているでは無いか。
…ああ、そういえば俺、
開け慣れた引き戸を開けたな、たった今…。
大人気洋菓子店の扉が、
引き戸であるはずが無かった。
(いや、そういう場合もあるだろうが。)
そんなこんなで俺は、おなじみの大将に弟子入りし、
約3週間ほど究極のラーメンを作る為の
修行をしていた。
どうやら俺はラーメンを作る才能があったらしく、
「…もうお前に教える事は何も無い。
お前はもっと上を目指せる人間だ。
俺なんかより遥かに美味いラーメンを作ることが
出来るようになるだろう。こんなところで燻って
いないで、もっと凄い職人の元で腕を磨け。」
大将にそう言われて、たった今解放されたところだ。
…新たに発見した、磨くつもりの無い
俺の才能のおかげで、どうにかホワイトデー前に
店を出ることができたものの。
あと4日ではどう考えても、一流パティシエ並みの
お菓子が作れるとは到底思えない。
…いや、また新たに俺の才能が開花する可能性に
賭けてみるか…?
しかし、ラーメンを作ることについても、
大将に認められるまで2週間以上掛かったのだ。
もし才能があったとしても、
そうそうあと4日では極められるはずが無い。
俺は覚悟を決めた。
もう、このまま後4日、
全力で美味いラーメンを作ることに集中して、
今の俺が出せる究極の味で、
あの子に惚れてもらうしか無い…ッッ
そうと決まれば俺はまた新たな師匠を探しに行く。
今度こそ、今度こそだ。
みんな、今回もこんな俺の話を
ここまで聞いてくれてありがとう。
きっと、もうこの味が無いと生きていけない!と
あの子に思って貰えるような味に
辿り着いて見せるから…。
応援していてくれると嬉しい。
お金より大事なもの?
愛か、健康か…ああ、命か?
そんな風に考えを巡らせてみたものの、
恐らくそのどれもが正解では無いと思われる。
愛だと言えれば良かったが、
愛を始めるにも続けるにも、
ある程度はお金がいるものである。
健康もまた然り。
命は…正解に近いか、とも思ったが、
お金がなければ愛も健康も持続するのが難しい
となれば、命だけがあったところで、
果たして幸せなのか。と考えると、
正解とも言い難いのではないかと考える。
私たちがお金を犠牲にすることができる時。
人によって価値観が違う為一様には言えないが、
私の場合は、自分が強い思いを抱いている対象、
であるかもしれない。
例えば、配偶者や、愛する家族。好きな人。推し。
その対象が失われてしまうかもしれないような状況に陥ったとしたら、大枚を叩いてでも。
時には自分の命さえも顧みず、
その相手を助けようとするだろう。
失われてしまうかも、なんて大袈裟過ぎるようなことではなくても、
愛する人、好きな人を喜ばせたいから何かを買ってプレゼントするだとか、
推しのグッズが欲しくて生活費を切り崩すだとか、
そういうような場合でも言えることだ。
何かを手に入れる為にお金を犠牲にしている。
ここまで考えた結果、
私にとってのお金より大事なものとは、
「大切な人」であると言えるのでは無いかと思った。
月夜の灯りに、影一つ。
丘の上で夜空を眺めていた。
今日は満月なのかな?
とても月が明るい。
わたしは遠い遠い都会から来たから、
月の光で自分の影ができるなんて、知らなかったよ。
ぼんやりと星が輝くのを見上げ、
また目を下ろして自分の影を見ようと振り向くと。
月夜の灯りに、影二つ。
いつの間にか、あなたがわたしの隣に並んでいた。
本当に月が綺麗だね、なんて、
月の光に照らされた、優しい笑顔をこちらに向ける。
あなたは、その意味を知っているのかしら?
何の曇りも照れも見えない瞳を見つめ返して。
本当に、綺麗だね。
何も知らない顔をして、わたしも笑顔を返す。
あなたはきょとんとした顔をして、
不思議そうに首を傾げてわたしの瞳を覗き込む。
お決まりの台詞なんて、言ってあげないよ。
わたしはぺろりと舌を出して見せ。
熱い頬を感じながら、
特別な月夜の幸せに目を細め、笑い合った。