なんにもない なんにもない 全くなんにもない
これがお題を見た時のわたしの脳裏に流れた歌である。しかもここだけリピートで。
無色の世界、というからには、白も黒もあってはならない。わたしは色のない、白黒の夢を見ているようだが、それさえもお題にはそぐわないのだ。
例えて言うなら雪の夜とか、オレンジのトンネル内の色の感覚とか、その辺りを挙げたいところだが、オレンジがあったり白黒があったりして、無色ではない。
いっそ無職の世界のほうが書きやすかった気がする。
【無色の世界】
葉桜がそよそよと風になびく。
散った桜の花弁が汚く車のそこかしこに張りついている。
桜は綺麗だ。
だが、散った後がとても醜い。
そのギャップもいい。
毛虫がよくつくのはいただけないが、基本的に桜が咲くと春を感じる。
こんなに天候が変わってしまって、春を飛び越えて夏が来てしまう状況であっても、春を感じさせる桜がありがたい。
【桜散る】
捨てられて悲しかったもの。
つらい時につらいという勇気。
夢見る心。
創造意欲。
挑戦したい気持ち。
想いを言葉にする力。
全部全部失くしてしまった。
わたしは抜け殻。
生きているとも言えない、ただ寝て飯を食うだけの抜け殻である。
【夢見る心】
思いなんてものは、届かないものだ。
言葉に出したとて、言葉にこめられた意図まで酌んでもらえるとは限らない。
段々誰にも期待しなくなるのがオチだ。
そのうち自然に口数も減ってくる。
届けようとしなければ、傷つくこともないのだから。
【届かぬ思い】
わたしは神様はいない、そう思っていた。
日本人なんていい加減で、仏様やイエス様にすぐすがるし、お正月は神社でおみくじ引いて、バレンタインデーにチョコ送って、ホワイトデーにお返し貰って、お盆は盆提灯を灯して精霊馬作って、お彼岸におはぎ食べて、ハロウィンで盛り上がって、クリスマスを祝うのだと。つまり宗教なんてどうでも良い、いい加減なお祭り大好き民族なのだと思っていた。
でも最近、こういうのを八百万信仰っていうのかなって思うようになった。他人のものや、食べものを、粗末にしている人を許せないし、日本人の信仰心はわたしが思うよりもずっと懐が深いのではないかと。
神様へ。安易にいないと決めつけて、ごめんなさい。
【神様へ】