ソラシド

Open App
9/5/2024, 4:46:07 AM

#きらめき

日常のあちらこちらに潜むきらめき。

強くはない。存在感があるわけでもない。
キラキラしてるわけではなくて。

そっと、そこにあるような感じ。
何も言わないで、誰にも気付かれないのに、
素知らぬ顔で、ただ静かにそこにあるきらめき。

気付ついた瞬間、きらめきの欠片が輝き出す。
どんな小さな欠片だろうとも。

見つけてって叫ばなくても
色とりどりの宝石で飾らなくても

気付いている。

私のなかに、もうきらめきがあるって、
私は知っている。

9/2/2024, 7:35:07 AM

書きたいのに、書けない。
上手く文章を書かなければ。読み返すたびになんだか気持ちが悪くて、結局全部消した。あーあ、また書けなかった。
せっかく書いたのに。

また、消しちゃった。

8/31/2024, 10:38:30 AM

#香水
匂いって、強烈だ。

どんなに忘れていても、その香りを鼻に感じれば、一瞬にして脳裏にその存在を思い出してしまう。

私の日常生活から香りを消して数年、今も近い存在なのに、遠くにいるような。確かに存在はあるのだけれど、意識して考えないといけないくらい、私の中で彼の存在が薄れてゆく。

自分の一部だったものが欠けるような感覚。記憶の中での彼が、だんだんと不透明な色になって、どんな風に笑っていたのか、どんな声だったのか、どんな音で名前を呼んでくれたのか、はっきりと思い出すことができない。

いろんな音と匂いの混じる町で、覚えのある香りに、私は思わず立ち止まった。間違えるはずがない。私の隣で香水を撒き散らしていた彼の、あの匂いだ。
だけど、周りを見回しても、彼の姿は見つけることができなかった。世界にひとつしかないわけじゃないし、きっとありふれてる香りだ。たまたま同じものを使っていた別の人かもしれない。
仮に、もし彼だったとしても、私はこの人の往来の中から彼を見つけるのは難しいだろう。

顔も、声も、存在すらも薄れていくのに、匂いだけは、ハッキリと覚えていた。
香水は、香水にしかすぎないのに、彼が使っていたというだけで、あの香りは彼だということが、脳に刻み付けられている。

次第にぼやけてゆく視界に、ふわりと柔らかい香りが舞う。

「はっ。なんだ、変な顔だな。」

顔上げると、こちらを見下ろすニヤケずらと目が合った。途端に、香りが強くなる。
引き金みたいに、埋もれていた記憶が一斉に弾け出した。

私は知ってる。覚えている。ただ、考えていなかっただけで。
ちゃんと、この人のことを、知っている。

「うっさい。」

瞳に宿る熱を誤魔化すように、私は乱暴に口を開いた。

8/29/2024, 12:26:59 PM

#言葉はいらない、ただ…

言葉はいらない、だだ
そばにいて。

雄弁に語る必要はないから
愛の言葉もいらないから
喜ばせるための贈り物もいらないから
何も望まないから

ただ、ただ、
そばにいて欲しい。

なんて嘘です。

言葉も欲しいし、そばにいていて欲しい。

不安だから、言葉が欲しい。
好きも愛してるも大切も、全部言葉にして伝えて。
上手く受け取れなくて、「嘘!本当は思ってないくせに」って、思ってしまう自分も許せるようにするから、何度でも伝えて欲しい。

寂しいから、そばにいて欲しい。
大丈夫って、手を握ってほしい。
大好きだよって、抱きしめてほしい。
愛してるよって、笑ってほしい。

言葉を尽くせば尽くすほど、気持ちは分からなくなるばかりで。
無言の愛情に、心には疑念が生まれて、解釈はねじ曲がっていく。

だから、言葉が欲しい。
言葉だけじゃなくて、そばにいて欲しい。

自分という全てをかけて、愛を伝え――られるのも、眩しくて怖くて逃げたくなる。

人と一緒にいたいの、いたくないの、どっちなんだろうね。

8/9/2024, 5:54:22 AM

顔を上げたら、夏がすぐそこにあった。
鮮やかな青空に、輪郭のはっきりした雲が映えている。綿あめみたいな絹雲でも、泡のようにふわふわした雲でもなくて、触ったら固さを感じるような弾力のある雲。暑苦しいほど力強いそれこそが夏の風景に相応しいと思った。

宙を走る電線、風になびく洗濯物。ぼんやりと歩く私の先を、子供たちが駆けてゆく。

巡る月日のなかで、浮かんでは消えていく雲たちにも、同じものなどきっと無いんだろう。たくさんあるのに、どれも違う。同じものが無いことがあたりまえでみたいに、雲は形を変えて流れていく。まるで、変わることに恐れることはないように。

自然にあるものに、どれ一つも同じものが存在しなくて良かった。

比べることにすら意味がない。
ただ、そこにあることを感じられる自然の摂理が癒しになる福音だから。

Next