♪都会の灯りが
きらめきを 増す頃に
♪ふいにこころを
横切る 面影
♪どこにいるのか
どうしてるのか
あなたは今頃
♪若さで
傷つけた日々が 辛い
【MEMORY OF SMILE】
作曲:大野雄二 歌:山田康雄
都会の街明かりを背景に、懐旧の情に浸るビターテイストのチューン。
酸いも甘いも噛み分けた大人の色香。
日々悲喜交交を織りなす街の夜景。
燦然と輝く成功も、地を這うような失敗も──そこにはある。
良いお酒を用意して聴きたい一曲だ。
七夕は本来、手芸や裁縫の上達を願うものらしい。
それがいつからか、星に願いをと同じ感覚になり現在のようなお願い事を短冊に書くようになったのだとか。
七夕伝説の織姫と彦星は、一年に一度七夕の時にだけ会えるということになっている。
夫婦の関係である二人が、一年に一度しか会えないのは何故だろうか。
七夕伝説を紐解いてみると、その理由がわかるので、ちょいとざっくりいってみましょう。
元来仕事熱心だった織姫と彦星。
そんな二人が恋に落ちた──までは良かったのだが、恋は人を愚かにするのか、二人は仕事を怠けるようになってしまった。
怒った天の神(織姫のお父さん)は、織姫と彦星の間に天の川を挟んで会えないようにしてしまう。
二人を引き離したことにより、また仕事熱心な二人に戻ってくれると天の神は踏んでいたようだが、親の心子知らず──二人共仕事をすれども悲しみで上手くいかない状態となってしまった。
見兼ねた天の神は、一年に一度七夕の夜にだけ二人の逢瀬を許可するのだった。
イチャイチャラブラブな新婚夫婦なのだから、多少多めに見ても良い気がするのだけど…。新婚のお熱なんて3年ほどと世間では言われているのだし、天の神様も、もう少し広いお気持ちが必要では…。色々思いはしますが、七夕伝説はこんな感じのお話です。
これを知った上だと、七夕の短冊にあれこれ願い事を書いても、肝心のお二人は年に一度の逢瀬でそれどころではないような気がするのですが…。
それとも、出会えた喜びのテンションで人々の願い事を叶えるという大盤振る舞いをしてくれるのでしょうか。
愛は人を駄目にするのか、寛容にするのか──。
何だか壮大なテーマが見えたような気がしますが…さて。
久しぶりに、短冊に願い事を書いてみましょうか。
叶っても叶わなくっても、こういう行事は楽しいものですから。
友達との思い出は、私にとって宝だ。
そもそも友人という存在自体、得難い奇跡の賜物であるからして、思い出ともなれば奇跡の産物になる。
そんな貴重なものを、宝という以外何と称せば良いのだろう。
家に隕石がある。
こう書くと、なんだか壮大な物語が始まりそうだが、今回はそんな壮大な物語を書くつもりはない。
ただ、以前購入した隕石の事をつらつらと書いてみようかと思ったまで、悪しからず。
件の隕石は、つくばエキスポセンターにて購入したお土産品だ。
科学館等にありがちな標本系の商品で、白いルースケースに入った隕石と隕石情報が書かれている厚紙が同梱されている。
隕石情報の厚紙には「隕石 ミニミニ」と表記されているが、商品裏のバーコードには「いん石 ミニミニ」となっている。表記ブレブレの緩さが、非常に微笑ましい。
隕石ミニミニ(こちらの方が読みやすいのでこちらの表記を採用)は、1576年アルゼンチンにて発見されたカンポ・デル・シエロ隕石の一部。
種類は、鉄質隕石でシリケート(ケイ酸塩)を含む粗いオクタヘドライト──参照:同梱の隕石情報
小指の爪を一回り小さくしたサイズだが、燻銀の重厚感ある色をしている。表面には段々とした彫りが刻まれており、まるで鳥の片翼の様に見える。
カンポ・デル・シエロ隕石は、総重量37,000kgもあったらしいので、自分が持っているのはクズと呼ばれる類のものだろう。それでも、表面に刻まれた翼の模様は、何にも代えがたい価値を内包しているように感じてならない。
ロマンチスト上等で言わせてもらえば、これは、星空の中を旅してきた、星の鳥だ。
果てしない宇宙を旅している最中、なんの因果あってか地球のアルゼンチンに墜落。それから393年間、土の中で眠っていたところ、人に発見される。それから更に時を重ねた、2024年。日本のつくばにてお土産品となっているところを私に発見された。
遥か遠く星空を旅し、地球上でも旅してきた翼が、白いルースケースの中で羽を休めている。
人では到底なし得ない長い長い旅をし、寿命が尽きて土に還るまで、長い長い時を地球と共に過ごすのだろう。
共にいられる時間は明らかに私の方が短いが、それまでの間ルースケースの中でその羽を休めてくれたら幸いである。
物言わぬ翼は今日も、鈍い輝きに銀河の片鱗を写している。
意味深長なその輝きに魅入られる一方で、宇宙の一部が手元にあるおかしみを、家にある隕石を見る度に味わっている。
これはね、ナイショの話。
近い未来に下す決断はね、神様と自分の心だけが知っているよ。
神様はね、知っていても何もしない。
知らんぷりするよ。
何故って?
それはね、実行し、責任を負うまでが、人間の仕事だから。
神様は意地悪?
そうだね、意地悪かもしれない。
でもね。神様って、腹をくくって実行した人には、ご褒美を用意して待っていてくれるんだよ。
「よく試練を乗り越えたね」って一番喜んでいるのは、実は神様なんだ。
でも、このことは神様にはナイショ。
神様が困っちゃうから。
何故って?
神様は威厳が大切だから、ツンデレなことは秘密なんだって。