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七夕は本来、手芸や裁縫の上達を願うものらしい。
それがいつからか、星に願いをと同じ感覚になり現在のようなお願い事を短冊に書くようになったのだとか。

七夕伝説の織姫と彦星は、一年に一度七夕の時にだけ会えるということになっている。
夫婦の関係である二人が、一年に一度しか会えないのは何故だろうか。
七夕伝説を紐解いてみると、その理由がわかるので、ちょいとざっくりいってみましょう。

元来仕事熱心だった織姫と彦星。
そんな二人が恋に落ちた──までは良かったのだが、恋は人を愚かにするのか、二人は仕事を怠けるようになってしまった。
怒った天の神(織姫のお父さん)は、織姫と彦星の間に天の川を挟んで会えないようにしてしまう。
二人を引き離したことにより、また仕事熱心な二人に戻ってくれると天の神は踏んでいたようだが、親の心子知らず──二人共仕事をすれども悲しみで上手くいかない状態となってしまった。
見兼ねた天の神は、一年に一度七夕の夜にだけ二人の逢瀬を許可するのだった。

イチャイチャラブラブな新婚夫婦なのだから、多少多めに見ても良い気がするのだけど…。新婚のお熱なんて3年ほどと世間では言われているのだし、天の神様も、もう少し広いお気持ちが必要では…。色々思いはしますが、七夕伝説はこんな感じのお話です。

これを知った上だと、七夕の短冊にあれこれ願い事を書いても、肝心のお二人は年に一度の逢瀬でそれどころではないような気がするのですが…。
それとも、出会えた喜びのテンションで人々の願い事を叶えるという大盤振る舞いをしてくれるのでしょうか。

愛は人を駄目にするのか、寛容にするのか──。

何だか壮大なテーマが見えたような気がしますが…さて。

久しぶりに、短冊に願い事を書いてみましょうか。
叶っても叶わなくっても、こういう行事は楽しいものですから。

7/7/2024, 2:58:12 PM