祈り

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1/21/2026, 11:55:40 AM

いつもどおりの帰路に着いた
「もうやだ、お仕事やめるぅ…」
月の明かりも雲のせいで届かない

切れかけの街灯だけが僕のスポットライトだ

上司は今日も理不尽に僕にキレるし、最近入った後輩も何故か最初からナメてかかってくる

「俺の何が悪いんだよぉ…」
「何も悪くないんじゃない?」
「へ?」

声のする方を振り返るとそこには猫がいた

「猫が…喋った…ついに俺も頭が?」
「いや、もっと顔上げてよ」

さらに顔を上げるとそこには箒に跨がった中性的な顔立ちの少女がいた

…夢だろう
ほら顔をつねると…痛いじゃないか
やっぱり夢か
いや、痛いのか、夢じゃねえわ

「夢じゃねえのかよ…じゃあ病院行かなきゃ」
「ねえねえ、話聞いてよ」
「分かるか?こっちは誰かにこの状況を見られてないかって不安でしょうがないんだよ」
「見られたらどうなるの?」
「そりゃ通報されてだな…」
言いかけたその時
少女は何か小さい声を出し

空が一気に晴れた

夜だと言うのに月がやけに眩しい

「君を助けに来たんだ」
コイツは自由過ぎないか?
というか今何が起こった?
空って一瞬で晴れるんだなぁ、なんて思いつつ
「詐欺はお断りしてます」
「君に助けてもらったからね、これは礼だ」
「いや、話聞けよ…お前まで俺を無視するのかよ…」
「君は、何が悪いのかと言ってたけど」
「やっぱ無視なのね(泣)」
「困っている迷子を助けるような人間が悪い訳ないよ、まあ、私は人間じゃないけど」
何言ってんだコイツ、と思いつつも目の前の現実(幻覚?)は僕を久しぶりに昂らせた

「人生ってもっと面白いものだと思うよ?とりあえず退職願はもう君の職場に出しといたからさ」

「は?」

「とりあえずさ…うちで働かない?」

人生何があるか分からないもんだな
きっと今日は特別な夜なんだろう

1/21/2026, 10:02:09 AM

揺ら揺らといつの間にやらこんなところへ
もう疲れたんだよ、体は重いし
気力はとうの前にカラカラに尽きた

うるさいな

分かった

分かったよ

けどもうここは海の底なんだ
そこまで戻るには時間がかかる
分かるだろ?

君は海面までなんて簡単に言うが
そう簡単に行けないよ

君の場所は僕から見れば0じゃなくて100
皆常に自分の物差しではかる
分かってるがそんなこと言われても困る
相手の立場に立つのが難しいことも知ってる

だからほっといてくれないか
僕のペースで行くから
海の底から海面に
海の底を-100なんて言わせない

こっちは0からのスタートなんだから

1/14/2026, 12:51:22 PM

そんなことを言われてももう遅い
分かってない時点で遅い
聞いてくる時点で遅い
遅い遅い、何もかも遅い

何であの時気付いてくれなかったの
どうしてって言いたいのはこっちだよ
あの日、あなたは私じゃない子の手を取った
それだけでもダメだったのに
私のことを違う名前で呼んでいたね
けど、あなたは覚えていない

きっとあなたではないんだろう
運命に出会えたと思ってた
ここまで来ると、悲しさもない

何も気付いていないあなた
全て、何もかも遅いのだ

どうして?こちらのセリフだ

1/12/2026, 12:08:01 PM

変化を恐れる君たちへ

恐れてもいい
ただ、変化を拒んだ先には何もない

だから、恐れてもいいから進むんだ

ずっとこのままがいいなんて言うけれど
面白くない毎日にうんざりしていないか?

面白さを求めるのならば
自分が変わるしかない

理解しようとしなくていい
変化の後に嫌でも分かるのだから

だから、ずっとこのままがいいなんて
面白くないことを言ってくれるな

苦しいこともあるだろう
だが、一生面白くない人生とは比にならない

今日が第二の君の誕生日だ
さあ、恐れながら変化をするんだ

1/12/2026, 12:11:05 AM

寒さが身にしみて

「寒いなぁ…」

自然と言葉が出る。
条件反射というものだろう。
肌をツンと刺すようなこの時期になるといつもこうだ。
この言葉を返してくれる人はとっくにいないのに。
君がいなくなって何度目の冬だろうか。

「すぐにこっちに来ずに、楽しんでから来るんだよ」

そんな、約束も一体いつのことか。
結局指輪を外したことはなかった。
怒りそうだなと思ったが、僕はそれで満足している。

「生涯をかけて、君を愛していることを証明するよ」
「重いって」
君は笑って少し引いていたが、僕は当然本気だった。
やっとこさ、その証明が終わりそうだ。

そっちに行くまで大分近づいたが、神様は意気地が悪く、もう少しこの世を楽しめと言っているみたいだ。
未練はないが、土産話は多い方がいいか。

寒さが身にしみるこの季節、愛しの君のため、さて、どこへ行こうか。

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