干渉どころか関与もされない
限りなく素晴らしいばしょなのに
にんげんといるのが苦痛になって
もう頭の中とも話したくない
人生には距離がひつよう
歩くきょりと想うきょり
だけど不離一体の君こんな時ほど語る君
日記をかいてよ後で読むから
口実つけてよ明日にするから
人生には時間がひつよう
限りなく恵まれたほしなのに
環境音さえ
ひとに感じて
束の間
息をとめるのは簡単で
君をひきつれるのも
簡単だった
【君と一緒に】
「お外に出てみませんか」
「…………」
こんな底冷えのする日に、どうしてまた、わざわざ俺なんぞを誘うのか。そんな考えが頭をかすめたが、ウメの口元結んだ姿に負ける。
突っぱねたところで得があるわけでもなし、きっとウメはしょげて家に残るだろし、そうなりゃ俺も居心地が悪くなって、「やっぱり用を思い出した」などと口走り、ウメの手取って杖つくんだな。
お梅の言うこと笑うこと、なんでも良いもんに繋がってる。
引き戸開ければ、よおく判った。
「はあ澄んだ空気よな」
「ふふ」
そうでしょうと誇らし気な梅。
ああ良いもんだ。俺がこれ見て、隣歩いて。支えられて、ゆくらゆくらと。
ウメ御前、ほんとに今空のようだなあ。
「ほらみてください」
なにが楽しか、よくある花々の、咲き具合にすら笑ってやがる。
比べて俺のジメジメした性根といえば、草履を引きずる跡にも出てら。
【冬晴れ】
ぽちぽち 打っては
これじゃないなって
かんがえるほど遠ざかって
いまのじかんは幸せかな?
ひとからみれば幸せかな?
書き出してみた時期もあるけど
それらはとっくに分かっていたし
常にボヤけてみえるのは
すぐに心が吸収するから
つまり幸せとは
と言い切らなくても
たしかな存在をここに認める
【幸せとは】
天の使いはねむらない。
古くから伝わるふしぎな話。
ヒトから聞いたいつかの話。
ほかにも瞼をひらかず地をあるかない話、体温をかくし血がながれない話……
天使は俗世と引き剥がされる。それはヒトがつばさを求めたから。誰もが自由を求めていたから。
片翼をもぎ取られては幻想すら抱けない。
鉛のようなからだを引きずる。
はやく、
あのヒトに伝えなければ。
じくじく熱い血を垂れながす。意識を失い、倒れるまえに。
雲海に身を捧げなければ。
崖下にひろがる遥か彼方、キラリと宝石が浮きあがり、
何だろうと目を凝らせば両の瞳が灼き尽くされた。
【日の出】
気づいたの 長く湯船に浸かってるとき
過去や未来を考えて 身体が冷えるのを待っていた
いつだって心に大きな穴があいたら
端からひとつ、流れ星をみたの
世界には
楽しいことが沢山あって
幸せな瞬間が沢山あって
興味深いこと 美しいもの
涙がでること 言葉失くすもの 人 愛 希望
出会いたいものが沢山あって それらすべてには出会えないって
知ってるの
だから 寂しいときは声を聴いて
かなしいときは嗚咽を漏らし
考えたいときには黙ればいい
落ち込んだときには項垂れて
虚しいときには固まったまま、星が流れるのを待てばいい
気づいたの 不幸な気分で書くうたは
必要なときに読み返すから光り輝いてみえること
知ってるの 詩が芸術に
分類されるずっと前
それはだれかの独り言だったって
【今年の抱負】