天の使いはねむらない。
古くから伝わるふしぎな話。
ヒトから聞いたいつかの話。
ほかにも瞼をひらかず地をあるかない話、体温をかくし血がながれない話……
天使は俗世と引き剥がされる。それはヒトがつばさを求めたから。誰もが自由を求めていたから。
片翼をもぎ取られては幻想すら抱けない。
鉛のようなからだを引きずる。
はやく、
あのヒトに伝えなければ。
じくじく熱い血を垂れながす。意識を失い、倒れるまえに。
雲海に身を捧げなければ。
崖下にひろがる遥か彼方、キラリと宝石が浮きあがり、
何だろうと目を凝らせば両の瞳が灼き尽くされた。
【日の出】
1/3/2026, 12:58:18 PM