3/25/2025, 10:09:22 AM
『記憶』
触れてみた
観察してみた
嗅いでみた
質感と、
かたちと、
香り
それだけが、
僅かに残る、
鮮明な 記憶。
何も覚えてないけれど、
笑って泣いた貴方の顔は
心に残る
最期の記憶
3/25/2025, 9:05:37 AM
『もう二度と』
必死に
伸ばした腕でも、
彼女には届かない。
追いかけ続け、
追い抜かすことを夢見て
ずっと
ずっと
嗚呼、
なんでこんなこと、
死ぬ間際に考えるのだろう。
落下しながら
必死に伸ばした私の腕は
届くはずのない彼女の方へ。
もう、これで、
もう、一生、
もう二度と
届かなくなってしまった。
3/16/2025, 3:26:52 AM
『心のざわめき』
嫌な予感がしたんだ
そういうのはだいたい外れるもんだから、
信じてなかったけど、
遅かった。
まさか目の前で起きるなんて思いもしなかった。
いつだったかな。
心のざわめきを覚えたのは
2/22/2025, 7:48:47 PM
『君と見た虹』
帰りが遅くなったが
傘を忘れた僕は、
ひとりの優しい 彼女の傘に
入れてもらった。
頭半分ほどの身長差だったが、
彼女の顔は近く、
歩くたびに心臓の音が聞こえる。
右肩に当たっていた雨粒は無くなり、
今しがた空は明るくなり、
陽の反対には大きな光の輪ができていた。
きれいだね なんて声を掛けられ、
さらに鳴り止まなくなる心臓。
虹色の光は、まさに祝福しているようで。
君と見た虹。
それが、最初で最後の初恋だった。
10年後にも、
あの虹を、 君と見た虹を、
また見られるなんて。
2/16/2025, 2:54:47 PM
『時間よ止まれ』
いつまでも
いつまでも
いま が続けばいいのに
この楽しい青春の1フレームが、
ずっと、
コピー&ペーストされればいいのに
部活で汗を流し、
友達と笑い合い、
涙を流し、
たまには恋人の心音を聞く。
ずっと、ずっと、
この日常であればいいのに
時間よ止まれ
もう何も失いたくないから