7/17/2025, 3:26:37 AM
『真昼の夢』
天高く昇った日を見つめては、
何か、ひとつずつ壊れていく気がして
妙な胸騒ぎを感じては、
成す術なく放置している気がして
あの日見た景色が、
まるで
嘘だったかのように
それが
白昼夢だったというように
それが夢であればいい
真昼の夢だと言ってほしい
少しずつ壊れていく世界が
嘘であったと言ってほしい
7/16/2025, 3:22:04 AM
『二人だけの。』
最初は正義のつもりだった。
ほんの少しの迷惑のつもりだった。
まさか、
あそこまで大規模になるなんて
思いもしなかった。
これは、
僕と君の
逃避行の物語。
許してなんて言わない。
悔いもない。
君を守るために
必要だったから。
きっとまだ、この犯人を探し続けているだろう。
僕が犯した大罪は
誰にも許されないことだけれど
君も同罪だと。
でも、だから。
僕と君、
たった二人だけの。
大きな秘密。
7/15/2025, 3:12:29 AM
『夏』
ちょうど、
あの太陽が少し落ちたとき
赤く、赤く燃える陽を
目を細めながら見つめる。
誰ぞ彼
あれは誰? と
逆光。
その翳りに目を移す。
暑い暑い
夏の今日
黄昏時に
大切な人に逢いたくて
夏の夕焼け空に
問いかける。
7/11/2025, 6:40:20 AM
『冒険』
初めて見る景色に
戸惑いを覚え
右往左往し
やがてたどり着く
人生というものは
終わりが果てしなく遠く
または目と鼻の先くらいの距離で
今日という1歩を踏み出してゆく。
何も知らない世界。
目標も、目的地もない。
この未知の世界へ
僕たちは前を向いて
冒険していくだろう。
大切な、何か を
見つけるために。
7/9/2025, 8:32:16 AM
『あの日の景色』
身体に当たる
塩っ気のある風。
手を握って、
夕陽を浴びて
寄せる波を、
引く波を、
ただ、
ただ
あの日見た夕陽を
忘れることはなく
あの日の景色が
一眼レフで写したように
朧気に、
それでも鮮明に、
ずっと残っている。