『青い青い』
この世界は
空も
海も
青い。
草木の緑だって
あおい。
肌を塗るときも、
青 を塗る。
そして、
青い青い、
君の瞳は、
碧く、碧く、
輝いている。
『影絵』
ふちどる形がこの全て。
滑らかなシルエット。
白い壁に映し出された、
灰の影。
ふっと、光が消えた。
ともに白壁の影が消える。
私の記憶みたく。
かたどられた、影絵のかたちが
何もなかったかのように。
すべてが影となるように。
『物語の始まり』
誰もが
もう始まっている物語の中で
踊り狂う。
ずっと、夢を見ているような
それもひとつのような
人生という名の
最初で最後の物語。
今日も誰かの物語は始まって、
誰かの物語は終わってゆく。
いつまでも、
物語の始まりを
見ていたい。
それが
誰かの物語を変えるから。
『フラワー』
それは美しいものだけれど
見ているだけじゃ物足りないでしょ?
そう言って。
ゼリーにしたり
サイダーに浮かべたり
ケーキに飾ったり
言葉の通り、華やかで。
透き通るゼリーの中で
グラスを持つと水面で揺れ
果物と並べられた色彩で
花 ひとことだけでは表せない
貴女の美しさ。
目で感じたのなら
舌でも感じたい。
その華やかさ
美しさ
舞う。私の中で。
そう ふわり、ふわり。
エディブルフラワー
『君と』
気の優しい彼女との生活の中で
毎日書き綴るエッセイ。
それを仕事とする僕は、
1日ずつ、文章を書く。
その毎日はとても楽しくて。
残されたのは、1日。
時の流れはとても早くて
寿命は追いついてくれない。
もう、ここでお終いか
あの日々がどれだけ楽しかったことか。
僕は 必死に呼吸をしながらペンを持つ。
ありがとう。
それが今日分の随筆。
君へ向けた最期の文。
ありがとう。
最期まで。
君と ともに。
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