ゆーがめ 普通イカの高校生

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10/2/2024, 12:30:26 PM

『奇跡をもう一度』

私は目を閉じた。
その刹那。
唇に、
柔らかいそれに、そっと触れられた。

私は目を見開いた。
その刹那。
唇に、
その上に、その中に、
あたたかいそれに、口は、占拠された。

はじめての感覚。
私の頭は正しい判断をしてくれない。

また、
また、
その奇跡を、もう一度。

その奇跡を、軌跡として。
もう一度。


10/2/2024, 3:45:21 AM

『たそがれ』

完全に日が沈む前の、
少しだけ、
太陽が斜めから強く光るとき、
黄昏時だと、教えてもらった。

なんだが、身体が重くて、
なんだか、帰るのが、寂しいような、
そんな時間。
橙色の光は、私の目や肌を刺す。

手を繋いで、少し上を見上げてみて、
にっこり笑うのを見て、私も笑う。
逆光で、あまり見えなかったけれど。

それでも、儚い記憶。
もう数十年も前のこと。
いわゆる父親という存在。
私の中に残る、唯一の、記憶。

だからいつもこの時間になると、思い出す。
たそがれ、の、記憶。

たそがれ どき の、
私の中で、永遠に生き続けて。
たそがれて。

9/24/2024, 11:03:31 AM

「形の無いもの」

何故私がこう感じるのかは、わからない。
何故貴方に惹かれるのかは、わからない。
なんとなく、なんとなく。
ただ、
貴方の前では笑っていられる。
貴方といると楽しい気分になれる。
貴方にだけは、涙を見せたくない。
それでも貴方の涙を拭いたい。

これはただ、形の無いもの。
たぶんきっと、これが恋ってやつなのかな。
だからきっと、形無く、目に見えず、
心の中で震え続けるのかも、しれない。

8/31/2024, 2:02:50 PM

『不完全な僕』

かの有名な人が描いたという絵も、
あの大人気の歌手が歌う歌も、
その偉大な書道家が描く文字も、
あの有名な人が受け継がせた建築も、
何もかも、この世界には芸術が溢れていて。
けれどその全てが完璧じゃない。
きっとどこかが不完全で。
きっとどこかが未完成で。

それは、僕を描いているようで。

このアートな世界で生きる僕は、
まるで色相環。
多彩な絵も、見えない歌も、色がない墨も、立体的な建築も、
すべてが僕と重なるようで。
未完成な僕の人生。
それでいて、不完全な僕。

きっと、だからこそ、人生は美しく輝く。

8/30/2024, 2:25:37 AM

『言葉はいらない、ただ・・・』

端正な横顔。
硝子のような瞳。
その眼に反射する光。
何度も見てきたその笑顔。

言葉はいらない、ただ⋯
貴方のままで居てほしいだけ。

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