コヤ

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2/2/2025, 2:24:16 PM

No.7:隠された手紙


一つのメモ書きを見つけた
ただ二言、書き殴られたもの


見つけてしまった

見つけられてしまった


僕はその場から駆け出した
お菓子を買いに行く、と外へ出た彼を追いかける為に


僕の名前と、それと...


「僕も好きだよ、__。」

2/1/2025, 11:13:29 AM

No.6:バイバイ


「バイバイ」って、泣かないで

「またね」って言いながら、僕と一緒に笑おうよ

別れじゃなくて
次会う迄の、準備期間

だから一緒に笑おうよ























いつの日か、君が言ったこの言葉
...君が言った事なのに、


「またねも、言えなかったじゃん...」

...頬を生暖かい何かが伝うのを感じつつ、私は目の前にいる無表情な彼を見詰めていた

1/31/2025, 11:49:42 AM

No.5:旅の途中

太陽が落ち、夜の帳を降りる、その間程のある一時

視えてしまった最期
彼が生きていく永い時を、僕は一緒に過ごせないらしい

空を眺める僕は、そんな事をぼんやりと考えていた

「あ?どうしたんだよお前」

珍しく辛気臭い顔をして

座る僕の目の前にいる彼は、相変わらずの顰めっ面で。
でも、何処か眉が下がっているようにも見えて

「君が心配なんてそれこそ珍しいね」
「心配してねぇよ調子乗んな!」
「ふふ、素直じゃないなぁ」

返事が分かっていながらそんな事を言うと、案の定彼は大きく舌打ちをした。

「...ったく、心配して損した...」

そんな事を言いつつどかっと隣に腰を下ろす彼に、優しいねなんて言ったら退かれてしまいそうだから辞めておく

...いつも通り過ぎる彼に、なんだか悩んでいたのが僕らしくないなっと、馬鹿らしくなって

「ありがとうね」

言おうとしていた言葉の代わりに、お礼を口にする

「は?なんだよ急に気持ち悪い」
「こっちの事だから気にしなくていいよ」
「ふーん...」

興味なさげな返事をした彼は、そのまま別の方向を向いてしまった


...彼が生きていく永い時を、僕は一緒に過ごせないらしい

けれど、だからこそ
残りある時間を、彼と出来るだけ過ごしていこう
隣の彼に身体を預けながら、僕は一人心に決めた




























「なんだよお前!急に重いんだよ!!」


1/30/2025, 10:44:46 AM

No.4:まだ知らない君

初めまして

そういう貴方を、僕はずっと前から知っていた
待って、待って、待ち続けて

ようやく逢えた、僕のお兄さん



貴方は知らないんでしょうね

貴方を助けている僕は
先の未来...いや、過去の貴方に救われるんですよ

幾らでも待ちますよ
待つのには、随分慣れてしまったから

...でも、叶うなら



「早く貴方に、あの時の様に名前を呼んで貰いたいな」

1/29/2025, 11:02:11 AM

No.3:日陰

太陽の当たらぬ道を歩いていた
ただ本能のままに、先の見えない道を


その時、突然君はやって来た
暗い暗い道を照らす
暖かな太陽のような君が

そんな君に、どうしようもなく触れたくて

困難なんて関係ない

周りなんて関係ない

ただ、その光だけを目指して走った

走って、走って、走って...




嗚呼、























「やっと逢えたね、お兄さん」

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