人の顔色をうかがうのも
深読みしてしまうクセも
いつからだろう?
誰かと会うことや一から関係を構築することに
思いの外気合いを要したり
一人になった途端、どっと疲れがでたりする。
そうしてるうちに
一人でいることを身体と心が望むようになって。
だから、“必要以上に無理はしない”と決めた。
そうしたら、心がすごく楽になった。
今はただ、その思いを優先して生きている。
もうしばらく続くかな、私の充電期間。
120:だから、一人でいたい。
この世界に起こる
争い 身勝手 理不尽 格差 差別
これが世界のスタンダード?
それとも私の目が濁っているせい?
和解 協力 道理 祝福 愛 絆
澄んだ瞳で見れば、こんな世界も確かに見えてくる。
どこを見るか、切り取るかで、
物事の受けとり方はまるで変わってくる。
もう少しだけ、信じてみようか。
澄んだ瞳でこの世界を見てみれば、
捨てたものでもないよ、と少しは思えるかな。
119:澄んだ瞳
たとえ嵐が来ようとも
本来、このあとに続くのは
嵐に立ち向かうような奮起する力強い言葉なのだろうね。
でもいまの私には
その意思を持つことは難しくて。
嵐が来たら、
じっとして 大人しくその時をやり過ごす。
嵐の爪痕が少しでも軽くすむことを祈るだけ。
でも、こうして何度目かの嵐を経るうち、
この身を守る術や立ち上がり方を学んでいくかもしれない。
人生に無駄なことはないと、それだけは信じてるから。
118:嵐が来ようとも
辺りが暗くなりはじめた夕方から
お気に入りの浴衣と帯を身につけ、お祭りに繰り出す。
慣れない下駄は靴づれを起こすから、
大人しくサンダルを選んだ。
会場が近づくにつれ大きくなるお囃子と、
暑さだけでない、人の熱気が体温を上げていく。
先まで並ぶ屋台に目移りしながらも、人波にのまれないよう見慣れた背中を追いかける。
クラスメイトに出くわして、挨拶を交わすのも醍醐味の一つ。
提灯の山車を見ながら、改めて“夏”が来たことを確認する。
あの独特の高揚感は、特別なもの。
観光地ではない、田舎の祭りの雰囲気が好き。
117:お祭り
神様が舞い降りてきて、こう言った
「本来姿をみせるのはご法度ですが、特別にこうして参りました。私は常にあなた達を見守っています。どんなときも、どんな人でも、例外なく、です。地球上で起こりうるすべての出来事を見続けています。
ひとつだけ、重要なことを伝えます。あなた達からの呼び掛けはちゃんと聞こえます。私に呼び掛けてもらえると、あなたという存在にスポットがあたり、仄かに照らしはじめます。呼び掛けてもらえればもらえるほど、その明かりが少しずつ強くなるのです。
私からあなたを見つけやすくなりますから、お役に立てる場面が増えるかも知れません。その事を今日はお話にきました。どうか覚えていてください」
116:神様が舞い降りてきて、こう言った