りくのいるか

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2/19/2024, 1:32:28 PM

枯葉

枯葉舞い散る 舞い落ちる

見ればシワシワ 色とりどり

カサカサパサパサ

クルクルリ

風に遊ばれ連れ去られ

土に還って肥やしになって

種を育てて ヌクヌクリ

パッと双葉を産んだなら

ニョキニョキ伸びて若葉になって

嬉しや嬉し花盛り

頑張り実がなり

食べられる

美味しく食べたその後は

種をまたまた植えてくれ

増えて生まれて楽しいな

2/14/2024, 11:47:23 AM

バレンタイン

我が名はバレンタイン伯爵

バニラの肌にチョコレートの血潮が流れる吸血鬼だ!

今宵も乙女の熱き血潮と魂を喰らわん!

自慢の長髪を靡かせ、美しい真っ赤なルージュをひいた薄い唇をにっこりさせて

純白の牙をのぞかせ、マントを翻すと

お手製ケーキと特製紅茶をお盆に乗せて

颯爽と各テーブルにサーブするのだった。

「店長!お電話です!」

こら!設定を崩すな!

厨房にこだまするバレンタイン伯爵設定の店長の声

お客様のクスクス笑う声…

コンセプトカフェ 

紅茶の美味しい喫茶 
エバーレッドテンダネス

今日はバレンタイン限定イベント中 

本日の特別メニューは

ハート型のチョコからラズベリーの血が溢れちゃう乙女の生贄ケーキと
真紅のバラの花を浮かべた紅茶だよ
(セイロンティーにバラのジャムを添えたロシアンティー)
セットで1500円

我こそは吸血鬼の花嫁になりたいって乙女は伯爵に会いに来てね。

特別メニューを注文していただいた乙女には

店長…じゃなくてバレンタイン伯爵のウインクと投げキッスのサービスがあります。

あなたのハートチョコに齧り付きチェキ1枚1000円
もあるよ!

元ビジュアル系バンドマンのボーカルの店長のバレンタインイベントは楽しそうであった。

2/13/2024, 3:14:59 PM

待っててね



お気に入りの紅茶の美味しい喫茶店で

今日は何にしようかな

ダージリンの

ファーストフラッシュか

セカンドフラッシュか

迷うなぁ

それともアッサムにしようかな
コク深いミルクティーも良いなぁ

爽やかなヌワラエリヤも良いなぁ

最近、また太っちゃったから
やっぱりストレートティーが良いかなぁ

迷うなぁ

「こんにちは、今日はねー、おまかせにしない?」

マスターがニコニコしながらそう言うので、すっかり嬉しくなってしまった。

え!面白そう!じゃ、それとスコーンお願いします。

「ちょっと待っててね。」

運ばれてきた紅茶は

まるで夕焼けをそのままティーカップに注いだように

美しいオレンジ色だった。

飲んだ瞬間、鮮烈な香気が鼻を抜け、温かな気持ちになった。

爽やかで紅茶の渋みと甘酸っぱさが絶妙にマッチしていて、思わずため息が漏れた。

あぁぁぁ美味しい!

「ユズとてんさい糖でジャムを作ってアールグレイに入れたんだよ」

へぇ〜綺麗な紅茶ですね。世界中の夕暮れを溶かした紅茶って名前にしたら良いのでは?

「あははは、ちょっと恥ずかしいよ、僕のセンスに似合わないよ。」

急にマスターが真顔になった

「ところで、今日このお茶の名前を付けたんだから、もう今日から君がマスターね。」

え?……

視界がグルグル回り出した

「かかったね。メニューを考え出したらもう逃げられないよ〜。」

「マスターを交代してくれてありがとう〜。」

「次の創作紅茶メニューの名前を考えるお客様が来るまでお店から出られないシステムなんだよ、ガンバレ〜。」

マスターの声が薄れて行った。

気が着いたら僕がカウンターの中で紅茶を淹れていた。

店の奥の扉を開けると広大な果樹園が広がっており、四季折々の果実が季節を度外視して実をつけていた。

色とりどりのバラや香りの良いスパイスなども生えている。

隣の扉は広大な各種紅茶を取り揃えた棚がズラリと並んでいた。

お菓子作りの材料もタップリ有る。

新メニューを考え放題では無いか……。

ここは異空間の紅茶天国だ。

悪くない。新マスターはニヤリとした。

いらっしゃいませぇ〜。

世界中の夕暮れを溶かした紅茶はいかがですか?

2/12/2024, 10:41:24 AM

伝えたい

伝えたいんだ

君が好きだよ

大好きなんだ

でも僕は僕が大嫌いなんだ

世界で一番大嫌いで
汚い人間だと思っている

だから大好きな君に僕は…

僕なんかをあげられないよ

君を…穢したくないんだ

君が世界で一番大切だから

僕は君に近寄らないよ

さよなら大好きだよ

僕のいない世界で幸せに暮らしておくれ

キラキラ光って美しい君と同じ世界で

暮らせる僕は幸せだよ

君を大切に想う気持ちは

汚い僕の中で唯一綺麗だよ

僕に綺麗な部分を作ってくれてありがとう

いつまでも遠くで君の幸せを祈って暮らすからね

愛しているよ。

男はそうつぶやいた瞬間、青い炎となり

気がつくと空から彼女を見下ろしていた。

虹色の乱反射が暗い空に浮かんでは消え、瞬いていた

何て綺麗なんだろう

何だこれは?

自分の身体を見ようとしたが

巨大なダイヤモンドの様なクリスタルしか無かった

俺は星になったのかな?

知っている宇宙の知識と違うな…

まぁ…良いさ。

世界は物語で溢れている。




2/11/2024, 11:20:53 AM

この場所で

今朝の夢の話になるが

私の絵の恩師が枕元に立ち
私の寝ている頭の上に立てかけて積んであった0号キャンバスを次々にひっくり返した

私は布団に寝ていたので

あ!まだ下塗りの段階なんですよぅ

と恥ずかしさを隠す為にケラケラ笑った

恩師は無表情で黙って部屋から出て行き

神の声のような大声が私の寝ている部屋に響き渡った

「何の努力もしていない!何の魅力も感じない!」

私はあまりの厳しい捨て台詞に夢の中ながら愕然とした。

何か必死に言い訳をしたが、虚しかった。

私は傷ついて泣いた。
恩師の言葉が図星で胸を抉られた。

実は私は昨日、体調が悪く、介護と家事に疲れてはいたが、珍しく絵を描く時間が2時間あったにも関わらず、休憩と称して散文を書いてAIにイラストを描かせて本を作る試みを必死でやっていたのだ

AIは自我を持っているかのごとく、私の指示を無視し

注文と違う画風や、人物をそれなりに上手く美しく作ってくれるのだが

指示通りの絵にするのに、指示を書き換えたり、組み替えたり、足したり引いたり

挙げ句の果てに指示が膨大で描けないとか
要求が個性的過ぎて描きたく無いとか言い出した

時間がかかり過ぎて落ちたり、誤魔化すようになって、まるで締め切りから逃げる漫画家のようだった

他人(AIだから他ロボ)に描かせても、なかなかに大変な努力と膨大な時間が必要だった。

試しに某サイトで1時間ほど公開してみたが反応は皆無であり、恥ずかしくなって非公開にした。

しかし、介護でバイトもできない状況もあり、元々文章を書くのも大好きなので、AI絵本としてAmazon Kindleで売ろうかと思っていたのだ

厳しい友人に

「そんなの誰が読むんだよ!」

と、言われそうだなぁ…とは思っていたのだが…

まさか、神(恩師)の声を夢で大音声で聞くとは…(耳がビリビリする程だった)

もちろん、恩師が本当に出てきた訳では無く、私の潜在意識が、恩師の姿を借りて私自身を叱りに来たのであろう。

誤解されたくないのだが、自分で描いた絵だと自称する訳ではなく、あくまでも挿絵の写真代わりに使用するだけで、AIと記載するつもりだった。

文章に挿絵も描いていたら何年もかかってしまうし、流行に乗ってちょっと試してみただけだったのに

自意識にこんなにお叱りを受けるとは…

ゾッとして雨戸を開けて下を見ると、私の寝ていた位置の真横あたりに、地域猫のはちわれちゃんがおり、私を見上げてお耳をピクピクさせて挨拶してくれていた。

壁を隔てて添い寝してくれていた状態であった。

黒猫は悪夢を祓ってくれるらしいが、この子はハチワレとぶち猫の中間なので、そうでもない。

しかし、この、顔見知りの猫ちゃんの存在がとても愛おしく、側にいてくれて嬉しかった。

この場所にいてくれてありがとう。

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