りくのいるか

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8/8/2025, 10:50:13 AM

夢じゃない

私はヤケになった

普段はとても行かれない

敷居の高い有名なお茶専門店に行ってみたくなった

私にとって、今日は記念日だったからだ

年齢を重ねて、体調を崩し、検査結果が大した事が無かったからお祝いの意味でも

行く事に決めた

しかし、医師の診察の為に顔はすっぴん

酷い暑さの為、インド綿の極薄の簡素なシャツ

腰痛に響かないようにサコッシュをはすにかけ

足が楽なスニーカーに楽な綿のズボン

店員さんに嘲笑的な目を向けられ

お茶だけでも飲めますよ

と、言われた

お店の特徴的な色を使ったメニューが2冊

違う店員さんが嘲笑をたたえた目で
お茶のメニューを開いて見せた

そして

スイーツの追加もできます…

と、また嘲笑的な目で見てきた

お客様、お荷物を前の席に置いていただけますよ

…えぇ、ちょっとメニューを見てからで良いですか

あ、はい

お茶のメニューを見ると案の定、お茶だけで最低価格1100円である

しかし、私はお茶好き、色々なお店に行っているし、友人とお茶してもそれくらいはするのである

いかにも私は貧乏絵描きだが、

今日は人生後半の2度目の人生8歳の誕生日なのだ

身体を傷めたバイト2、3時間分は消費する覚悟で来たのだ

やっと分厚いメニューと脳内で格闘し、店員さんを呼んだ

また嘲笑をたたえた目と表情で

どや、高いやろ貧乏人、千円以上のお茶、飲んだ事ないやろ、びびったか?

と、でも言っているようなバカにしたような無理矢理作ったひきつった笑顔にムッとして

紅茶の種類を質問してやった

…少々、お待ち下さい

これをスイーツでもやって

いや、感じが悪かったけれども、このおばちゃんも私と同じで、きっとあんまりお給料もらってないのかもしれない

高級店に雇われた喜びでちょっと調子に乗っちゃっただけかも…

少々かわいそうになって普通に注文した。

私はマカロンと紅茶を飲むのが好きなので

バニラマカロンと抹茶マカロン、ヌワラエリアを注文した
 
かなり待たされ

大袈裟な茶芸のようにメガネをかけた店長のような男性店員さんが紅茶をうやうやしく、高い位置からついでくれた

笑顔はまるで威嚇しているような違和感のあるつくり笑顔である

…あなたは笑った事がないのか?

って言う位の不自然な笑顔で不快であった

マカロンも2つがデカい皿にコロコロって

離して、

こんだけ〜!こんな高級店でこんだけ〜!

ってな感じで雑にザーブされた

お会計は席に呼んでください

…なんだか本当にムカつく接客である

ムカムカしながら紅茶をいただくと

ヌワラエリアの爽やかさが感じられず

重厚な重みとローズペタルのような香りがかすかにした

これは?この店特有のブレンドなのか?

はたまた特徴的なポットについた前のお客のフレーバーティーの残り香が混じっているのか?

もしかしてヌワラエリアじゃなかったりしないか…

マカロンは美味しい

だが、マカロンだ

マカロンだけまた、誕生日に買いに来ようかしら

紅茶は4杯半も飲めた

店員の話が丸聞こえの席で居心地が最悪であるが

沢山、壁にかかっている絵だの写真だの、

店内の豪勢な飾り付け、

豪華な料理に舌鼓を打つ両家の子女

きちんとおしゃれして来た男女を見て

経験を買ったなぁと

そろそろ帰るか、と店員さんに声をかけたら

ちょっと待って  

と、若い女の子の店員さんにタメ口をきかれた

めちゃくちゃ待たされ

1980円と書かれた伝票が乗った金の皿を雑に置かれた

いっきゅっぱ

って言ったらなんか安売りの商品のお値段みたいだったからかな

店長みたいな威嚇してるような笑顔もどきのおじさん店員さんは

ありがとうございますとも言ってもくれず

ムカつくムカつくムカつくと、金ピカのマカロンケースのおみやげコーナーみたいなところにいた

イケメン青年だけが

ありがとうございました〜。

と、私に笑顔を向けてくれた

唯一、接客態度が良かった彼だけが救いだった。

元々、紅茶ってこういう嫌味な金持ちの世界なのかもね

そういう歴史があるのは知っているし

しかし、

一見さんお断り

上級国民以外敷居を跨ぐな
ドレスコード有り

一万円以下のご飲食以外お断り

って書いておいてよ

って思った。

でも、一度は行ってみたかったお店だから良かったけれど

あんまり頭に来たので、知り合いの若い女性に、接客態度が最悪だったと

言ったところ

彼女はお嬢様らしく、
あのお店の常連さんだった

お上品に目を伏せて、話を逸らされてしまい

私、愚痴おばさんになったんだ…

って少し後悔して落ち込んだ

誕生日って歳を取る儀式な訳だから、
お祝いの儀式終了って事で

雑貨屋さんで、さっき綺麗だった紅茶に似た色の700円の指輪でも買おうかな

って思ったんだけど、サイズが合わないし無駄遣いだからやめた

今日は夢のような場所に行けたのだから
とても幸せな事だ

なんのかんの生き残れたし、

苦い経験でも生きてりゃ嬉しいよ

生き残れた自分おめでとう

やっぱり自分で淹れた紅茶が落ち着くし最高











12/16/2024, 10:30:51 AM

風邪

たかが風邪ぐらいで…

とか言われても…

私は凄く風邪をひきたくないのだ!

めちゃくちゃ苦しいではないか!
私は喘息持ちなので

悪化すると命取りになるのであるし

母の介護をしているので、私が介護できなくなったら母はどうしたらいいのだ!

母に移したら、それこそ命取りだし、同居している独身の

介護をしていないのに、私に理想の介護論を押し付けてくるモラハラ兄貴に

相続放棄させられた実家を無一文で追い出されてしまう

激務で体力も気力も使うバイトも休まねばならず、生活費も稼げなくなってしまうし

子供部屋おじさんとか、おばさんとか、今は本当に独身のおじさん、おばさんを蔑む言葉のスキルが高くなっていて

小さくなって生きて行かねばならなくなった。

悲しみの毎日だ…

あ、子供部屋も無かった、

小学1年生で買ってもらった勉強机は

備え付けたその日から母が洗濯物置き場にしてしまって、

実は1回も使えないままボロボロになってしまった。

私は重き荷を背負ってボロボロになった子供机おばさんである

悔しいばかりの人生であった

なので、咳やくしゃみをマスクしないでやっている人を見ると

表情一つ動かさないが、目立たないように距離を取り逃げ去るようしにていた

穏やかそうに見せ掛けてはいるが内心、イライラしている。

心の中の私は北斗の拳のケンシロウのような表情で

咳やくしゃみ飛沫をとばしまくる狼藉者を睨んでいたのだが

グッ!?

バイト帰りのクタクタな肉体から悲鳴が

急に…胸が痛い!!心筋梗塞⁈

咳が…鼻水が

翌朝、みるみるうちに9度8分

身体中が痛いぃー万力で押しつぶされるような頭痛がぁーああああ

インフルエンザA型であった

……死ぬのでは…今回こそ、私、最終回かも…

インフルエンザは風邪の一部だから

って言ってる友達がいるが

あいつはたぶん、人間に似た何かで

インフルエンザにかからないのは当たり前なのかもしれぬ

綺麗事ばかり言えるのは、幸せに育てた証拠

私の心は世紀末覇者

いかつい腕が
いかつい太もも位あって

デスメタルの服を着ている


ユーアーショック


凄い声でバイト先に休む電話をかけ

母はモラハラ兄貴に押し付け
寝込んで記憶を失った…

ウィルスの

指先一つでダウンしたのは私の方である






12/3/2024, 12:46:09 PM

さよならは言わないで


物凄く大好きだった人がいたが

悪い人だった…

付き合ってもいなかったのだが

色恋営業と言うやつをされていたのだ

特にいかがわしいお店に通っていた訳では無くて

整骨院の先生であった

その先生はダイエットの高額サプリメントを売る担当の先生で

30万以上するらしい。

その整骨院は先生がいっぱいおり

患者さんが少ない時はかなり強引に

恐ろしい顔で

なんで痩せないんですか!!

と、5人位で罵倒しながら囲んで勧誘された。

ただ、その色恋営業の先生だけは囲まない

たくさんの先生に囲まれて怖い思いをした後に

優しくして営業する

甘やかし担当であった

私はそのシステムをわかっておきながら

その先生が大好きで、優しくされたくて通い続けてしまった。

身体中が痛かったのを治したいのが本来、整骨院に通っていた目的だったので

カイロプラクティスのような派手に関節を鳴らす施術を受けていた

ある日、その整骨院が休みの日、身体中が痛すぎて

他の保険のきかない整体院のベテランおじいちゃん先生に、恐る恐る

「実は、いつもは別の整骨院に通っていて、本当に悪いんですけど、痛すぎるので診てもらえませんか?」

と、お願いしたところ

「右足の股関節が亜脱臼している!」

と、言われて、

ポキッ!!

と言う派手な音と、一瞬の痛みで

あ!?

っと言う間に治った…

「二度とその整骨院は行くな!!よく通うようにわざと関節を中途半端に外されていたぞ!悪いやつだ!」

と、おじいちゃんの整体の先生にお説教をされて

愛しの色恋営業先生に、今、治してもらった右足の股関節をグイグイ押されていた事を思い出し

優しい顔しながら、わざと悪くしてたんだ…
私をカモにしようとしてたんだ…

色恋営業先生のハンサムな顔…あの顔がもう見られないんだ、

もう、二度と優しくしてもらえないんだ…

悲しくて嫌いになれなくて複雑な気持ちになり

月を見上げながらシクシク泣きながら帰り、

夜風が自分の涙の跡に当たり冷たく感じた。

それから二度と大好きな色恋営業の先生の整骨院に行かなかったのだが

ある日

駅で大好きだった色恋営業先生にバッタリでくわした。

…!!

愛しの色恋営業先生は絶句し、真っ青な顔になっていたが

私は昔見た映画の

『Wの悲劇』の薬師丸ひろ子さんの演技をマネするように

余裕ぶってニッコリと会釈したところ

かつての愛しの君、色恋営業先生も

安心したように微笑んで

お互いにニッコリ会釈しながら

3メートル位の距離を保ち、お互いに無言で別方向に帰って行った。

さよならは言わないまま。

不思議な事に、その時の2人のトップスが茶色の小花模様のブラウスでまるでペアルックのようだった。

シンクロニシティと言うやつか

今でも嫌いになれない

12/1/2024, 11:19:48 PM

距離

バイト先の社員さんで

若くて物凄く上品で、優しい方がいて

よく私に話しかけてくれた

お姫様みたいな人だなぁと思って

すぐに大好きになり

密かにパソコンで絵を描いたりしていた。

私がしばらく系列会社のお手伝いに行く事になり

やっと帰れると思ったら

また、更に他の系列会社にお手伝いを頼まれて

かなりしばらくぶりに、元のバイト先に戻り

大好きなお姫様社員さんにお会いしたら
(私が勝手に脳内でお姫様認定)

ご挨拶した印象がだいぶ違う

痩せてやつれて笑顔が無く、

とても暗い雰囲気になっていた

え?

内心、嫌な予感がしていた

「社員が何か言うまであなたは何も動く事はできません!」

彼女は顎を上げ、私を睥睨しながら、社員マウントのようなセリフを言った

私はバイトの中でも、かなり腰が低い方である

勝手に何かした覚えは無いのだが

お姫様は私に明らかに嫌な印象を持っているようだ

私がいないうちに何があったのかは知らないが

バイトに舐められるな!とか、バイトとは身分が違うんだ!差をつけろ

とか社員研修とかで叩き込まれたのかなぁ

心の距離が一気に離れていった

さよならお姫様。

私と貴方様とは身分が違いました。

距離が離れた瞬間から、急に美人に見えなくなった

美しい夢を見ていたのかもしれない。

私の大事な時間を割いて絵なんか描いて

バカだったと悔やんだ

大好きなうちに、このバイトを辞めてしまった方が

お姫様が大好きなまま思い出に残せて幸せだったかな

とも、思ったが

これもまた、貴重な人生経験であるし

一興か。








11/28/2024, 3:08:31 PM

終わらせないで


今、描いている絵がなかなか終わらない

いつも一番良いところを、

描きすぎて壊してしまう

あの時に終わらせておけば、一番良かったな、

あれ以上、描き加えなきゃ良かった

あの時より、さらに良くしなきゃ、

なかなか、あの一番良かった時を超えられない

ここをこうしたら、

もっともっと、きっと良いものが…

前より更に良くしたい、欲が止まらない

ハアハア言い出す、なりふり構わず

独り、欲望のおもむくままに

苦しみもがく

やめられない、終わらない地獄

だが、これが良い。

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