スマイル
笑いネコ
波のまにまに
ニマニマ笑う
軽い私を許してね
寝っ転がって
てんてこまい
まいまいかぶりのその先に
にっこり笑ったお天道様が
買いかぶるなと謙遜したら
真っ赤なトマトがコロコロリ
リンリン鳴らした鈴の音が
私の耳をくすぐった
楽しいお昼寝 お目覚めしたら
今日も今日とてまた夜だ
楽しい月夜の晩餐会に
つまづく靴はいりません。
どこにも書けない……
天地無用のあかさたな……
天使の靴のほころびに
咲いたお花の物語
誰彼かまわぬお人好し
愛の押し売り大安売り
無駄な努力の快楽に
溺れる楽しみ言えないな
独りよがりの言い逃れ
気ままに走る自惚れ屋
相も変わらず底なし沼の
奥また奥のぬかるみに
宝石1つ見つけたよ
誰にも見せない漆黒の
キラキラ光る猛毒が
チクチク刺さるが気にせずに
のらりくらりと舞いながら
口に咥えて噛んでみた
火花が散って綺麗だな
私も燃えて輝いた
クラクラ回って堕ちながら
誰が誰だか分からぬが
嫉妬に狂い恋焦がれ
のたうち回った暗黒に
拍手喝采気がつけば
あなたの足に根をおろし
芽吹いてお花になりました。
私も天に行かせてよ
変わらないものはない
コロナになってしまった兄がゲホゲホと咳き込み隣で寝込んでいる。
貧乏な古い木造の家に、安全な部屋は1つしか無いのだ。
昔、資格を取ったアロマの知識で
抗ウィルス作用がありそうなティートゥリーとラベンダーのエッセンシャルオイルをティッシュに垂らしてはみたが、
半ば諦めて、兄と同じ部屋にいる。
昔は仲が良かったのに、私が幼稚園児の時はかっこいい高校生だった兄
自転車の後ろに私を乗せて名画座に映画3本立てに連れて行ってくれたり、
ミスタードーナツのフレンチクルーラーの中が半生のような感じの罪深い美味しさを教えてくれたり
インスタントじゃないキリマンジャロのコーヒーをいれて、本物の美味しさを教えてくれたり
世にある美味しい食べ物は、ことごとく、兄に教えてもらった。
兄は私がブヒブヒと喜ぶので、セッセと餌を与えてくれた……。
子豚を飼っているつもりだったのか……
言うなれば、デブの育ての親である兄。
こんなことになるなんて。
母の介護で仲違いするまでは仲良しだったのに……。
母は兄にベタベタに甘い。
小さい頃の兄の写真を特別な場所に隠し持ち
「色白で天然パーマで女の子みたいに可愛かった。本物の天使みたいだった。」
と、目をハートにして今でも言う。
母は私の前では認知症のようになるのに、兄の前ではしっかりしているのだ
私が母をいじめていると兄は思っているらしい。
母が高齢者な上に車椅子になったとたんに、大学病院の循環器内科を追い出されてしまった。
なるべく近所で優しい先生をやっと探して2回目の診察直後に
兄がコロナだったので濃厚接触者になってしまったので、検査になってしまった。
「濃厚接触者は公共機関を使わないでください。タクシーもダメです。」
私が1時間近くかけて2つの山と谷を越えて急いでお医者さんに連れて行く羽目になった。
母も凄ーく太っているので、坂が辛い。
ハァハァ言って必死に急いでいる前で母は当然のようにすましている。
時々、憎たらしい文句を言うので、その怒りでエンジンを爆発させて無理やり頑張って車椅子を押したが
40分で着く予定が10分以上遅刻してしまった。
お医者さんのお家の裏の綺麗なお庭に
濃厚接触者用の特設テントがあった。
中にストーブが4つも置いてある
下は玉砂利で外では色々な鳥が綺麗な声で楽しげにさえずっている。
昔は山だった土地なのでキャンプしてるみたいで悪くなかった。
ただ、凄く疲れてしまった……。
熱も無いのに汗だくである。
筋肉痛で体中痛い。
疲労と老化で目がかすむ。
よれよれになってパソコンを付けたらScanning and repairring drive
再起動しますか?
再起動します。
のまま……1時間経過。
なんと!パソコン壊れたの?!このタイミングで?
ぎゃあああ
万事休す。
シンクロニシティってやつである。
たぶん、母も私もコロナ陽性だと思う。
クリスマスの過ごし方
生活必需品の買い出しに行って
ちょうど紅茶が無くなって来たので、
自分へのご褒美に
お買い得商品の『イングリッシュブレックファスト』を買ってみた。
毎朝の紅茶はささやかな私の楽しみと、睡眠不足でボーッとしている脳みそへのガソリン投入なのだ。
帰り道
商店街のパン屋さんの前にクリスマスの出店が出ていたので立ち寄った
ピンクやミントグリーンのパステルカラーのクリスマスツリーの形のパンや
可愛らしい大きなクッキーマン、
フワフワのスポンジケーキや、
真っ白なクリームがたっぷりと乗った
いかにも美味しそうなフレンチトースト等を
デブらしい熱い眼差しで眺めて堪能し
クリスマス当日のウキウキ感を満喫ただけで
とっとと家に帰って来た。
見るだけならノンカロリーであり、人寄せになったのでお店にも迷惑はかけていない。
(と、良いな……)
私は人を寄せてしまう能力が有るのだ。
接客業をした時、
いつも、ものすごく、お客さんが増えて忙しくなるので、
同じ日のシフトの同僚や上司から気持ち悪がられた。
自称『客が減る能力者』とシフトが被った時に
「ちょっと!私の能力に勝たないでよ!忙しくなったじゃないの!どーしてくれんのよ!」
と、怒鳴られた。
くだらない超能力バトルである。
私は対人恐怖症なので
「怖い!来ないで!」
と、強く思い過ぎて引き寄せの法則が効力を発したのかもしれない。
怖くてたくさんお客さんが来る状況を引き寄せたのである。
……自分のイラストの仕事にお客さんが行列になったら良かったのに……
来過ぎたらパニックになるだけなんだけど……
人寄せ能力は自分には効力が無いらしい。
昔、スピリチュアル系治療院の先生に
「あなたは能力者でいらっしゃるのだから、力の使い方を学習なさったら?」
と、言われ、そんなハリーポッターに出て来るホグワーツみたいな学校が実際にある事に驚いたが
金が無い!
良かった金が無くて。
怖いもの。
騙されそう……。
某国に拐われて
能力開発の研究に毎日拷問されたらどうしよう……。
そんな、くだらない空想をしながら
ぬか漬けをかき混ぜたり、家事をこなして、
これから私、どうすりゃいいの?と頭を抱えた。
登録しているフリーランスのサイトに
童話の挿絵のプロジェクトが有り
『大人向けのリアルタッチで擬人化が得意な方』
呼ばれている!
応募してみたが、著作権買取で、難しそうな案件だった。
昔、絵本作家になろうかと『あとさき塾』を受けた事が有り、落ちはしたが
「印刷に耐えうる画力はある。」
と、認められ
悪い子っぽいキャラクターが活躍するお話は
「ちょっとだけ、面白いかな」
と、言っていただけた。
もう1つのお話は
「なにこれ、思春期の子が読む話じゃないの?説教臭い!」
とか言われたような気がする。
わはは。
介護で締切に追われる仕事は難しいから
また自分で絵本描こうかなぁ。
「サンタさん、プレゼントにお仕事をください!悪い子なら得意分野です!」
……サタンが来てしまいそうである。
そんな罰当たりな事を考えていたら、同居の兄がコロナになった。
怖すぎる。
イブの夜
みんなクリスマスを楽しそうに過ごしているので、
私も何か楽しみたく思い、
デザートを2品作ってみた。
製菓用の紅茶パウダーのアールグレイの粉が
100円ショップで売っていたので
紅茶好きの私は、
わっ!わっ!嬉しい!楽しそう!
と、1人で盛りあがって
クリスマスイブのデザート作りに使う事にした。
紅茶パウダーを牛乳に溶かして、ゼラチンとてんさい糖を加えてミルクティーゼリーにしてみた。
……?!
紅茶じゃない。……ツーンとしたケミカルな香りがする!
若干?
あの、某有名メーカーのアールグレイの茶葉の
ベルガモット香料と似た香りはするものの、
ペットボトルの紅茶のような嘘臭い香り……
色もほとんど無い……。
これは大ピンチ!
母はめちゃくちゃ味にうるさいのだ!
食材を無駄にしたと怒られる!
ヤバい!
急遽、純ココアにマーマーレード、はちみつ、ブランデーを混ぜてチョコレートソースも作り
可愛いカップに
ケミカル紅茶もどき牛乳ゼリーをスプーンで可愛く盛り付けて、
チョコレートソースを上掛けしてケミカル紅茶臭を誤魔化すことに成功した。
ミッション1クリア!
ケーキは生クリーム無しで作る事にして
さっきのチョコソースの残ったボールに
小麦粉、ベーキングパウダー、てんさい糖、
溶かしバターを少なめにし、
卵1個だけと
ナツメグ、カルダモン、シナモンとラムレーズン、アーモンドを刻んで混ぜて
炊飯器のケーキ時間で焼いて、
熱いうちに、
はちみつとマーマーレードとブランデーを混ぜたものを上から塗り、よく染み込ませて
粗熱を取ってからラップし、小さく四角に切って
プリンス・オブ・ウェールズと言う紅茶をいれて、ミルクを加え
母に出したら
……変わった香りの紅茶ね……。
お腹いっぱい。
と、
あんまり、喜びませんでした。
と言うお話。
私は今、北欧に興味が有り、
北欧でクリスマス時期によく作る、スパイシーなフルーツケーキを本で知って
作ってみたかったのだ
だいぶ節約した分量で作ったけれど
かなり美味しくできて自分だけは大満足で満喫した。
毎日、紅茶をストレートで濃くいれて飲むので
紅茶の味の違いがだいぶわかるようになった。
こういう、研究系のひとり遊びが1番楽しい。
『ひとり上手と呼ばないで。』
中島みゆきさんは神。
めりーみゆきます。