独り言を紡ぐどこかの誰か

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10/12/2025, 11:05:34 AM


時々、自分が自分なのか分からなくなる。

好きな食べ物、趣味、大切な人
全部、嘘なのかもしれないと。

自分の本音はどこだろう。

そんなものは小さい頃、
逃げる才能と引き換えに、

どこかへやってしまった。

いかなる時も逃げ道を作り、
何かあったら消える。

目を離したらいつの間にか居なくなっていそうだと
私自身思うことがある。

それくらい臆病なのだ。

本心は誰にも見せるものではない。

仮に棘を刺されてしまったら、
もう二度と立ち上がることはできないだろう。

どこまでも臆病で自分にすら心を閉ざした
誰よりも墓に持っていく秘密が多い人間だから。

その秘密をひとつでも持って帰れば
私を支配することなど容易いことも、

誰も知らないのだろう。
誰も知ろうとしないだろう。

私を誰も見ないのも納得だな。

いくら見たとしても、
どんな闇より深く、底が見えない。

堕ちるしか方法がないなら誰だって諦めるさ。



人前で溢れるほど感情が出て号泣できる人を
どうしよもなく羨ましく思うのは

心を閉ざした代償か
無情な心を持った嫉妬か

好きなものは嫌いなもの以外で、
本当の言葉は嘘以外の言葉なのは

私が嘘つきで、こだわりがないからか
自分をどこか他人事だと思っているからか

こんなにも自分について考えているのに
確信していることがひとつも無いなら

私を見てくれる人なんて
余程の物好きなのだろうな。



10/2/2025, 2:35:31 PM

ある友に聞いた。

来世、何になりたいのか。

少し時間を空けたあと、

私は"石"になりたいかな

何も考えなくてもいいし
生きるのって大変だから、と言った。

石も蹴られたり投げられたりで
大変だろうと思ったが、心に閉まっておいた

自分にも聞いてみた。

来世、何になりたいのか

色んな動物を挙げたあと、

ずっと地獄にいたいかな?

地獄にいれば生きることもないし
ただ苦しんでいればいいから、と応えた

幸せな家庭で自由な生活を送っているのに
なんでこんなに苦しんでいるのか。

私は理解できない。

普通と呼ばれる生活で、十分に愛されているはずなのに
私はなぜ叫んでいるのだろう

この世の辛み悲しみを、少しでも私がもらおうと
そんな綺麗事ではないけれど、

辛くないと、自分が許せなくなるから
愛を受け取ることができないから。

私はこんなにも生きたくないのだろう

9/29/2025, 10:42:18 AM

【モノクロ】

人と関わるとき、
黒い液体や白い液体を注がれるような感覚がある

悪いものに当てられすぎると、
本来白いはずのものも黒くなる。

良いものばかりに触れていると
黒く染まるのが早く、戻るのが遅い。

白は居心地がいいけど、
自分が黒かった場合、悪い影響を与えてるかもしれない

そんな白と黒の感覚。

注ぐ色と自分の持つ色は違う、
いくら白い人でも誰かに黒い液体を注ぐ人もいる
逆に、黒い人でも白い液体を注ぐ人もいる。

私の周りには白を注いでくれる人ばかりだ
でも私は返せる白を持っていない。

白くいることが恩返しになるのかな。

白い液体を持つ人とばかり関わっていると
自分が黒いと思いがちだけど、
黒い場所に行ってみると、まだまだ白い自分を自覚する

やっぱり、誰もいないところが一番居心地がいい。

黒くすることもなく、黒くなることもない。
でも白に戻る訳でもない。

黒なら少量でも瞬く間に染まるが
白に戻したいなら大量の白と長い時間が必要だ。

そんな時間と大量の白はないから、
みんな黒い方へ歩みを進める。

大人になっても白い液体を注げる人はすごい。

注ぐ色と自分の色が違うストレスは凄まじいものだ。
とても苦しいものだから

私も知らない間に黒く染まっていく。
知らないところで誰かを黒く染めている。

この世界で生き抜くには白ではとても耐えられないか。

ここでは白い液体を注ぐのも逆に酷かもしれないな。





9/28/2025, 10:20:18 AM

【永遠なんて、ないけれど】

行かないで

離れないで

置いてかないで


何度も叫んだ。
走っても、手を伸ばしても届かない

また行ってしまうんだ。
寂しいな。暗いな。怖いな。

今日は独りかな。




別れもあれば出会いもある。
それっていつ来るの?

ずっと一緒だよ。
それっていつまで?

犬みたいにくっついても、離れてしまうし、
猫みたいに離れてても、くっついていてくれない

永遠なんてないなんて言わないで。

僕は見た目以上に弱い人で
性格とは裏腹に寂しがり屋で、
今とは違って過去はひとりぼっち

言わなきゃ誰も気づかない。
言っても誰も信じない

本当に永遠がないなら、僕をひとりにしないで。

永遠に独りなんて、嫌だよ。

寂しいよ。



9/28/2025, 9:59:50 AM

【涙の理由】

泣いている。

涙は無いがいつもと違う。
何かがあった顔。

悲しい顔。

そういうことに気づける目があるのに、
大丈夫?って聞ける勇気が無かった。

手を差し伸べても、悪化した過去しか無かった

だから気付かぬフリをした。
他の人と同じように、傍観者になりきった。

裏は見ずに表だけを見た。

私は耳が良かった。
言うなれば地獄耳だ。

悪いことばかり聞こえる。

誰かをいじめている声も、ヒソヒソと広める噂話も
一語一句漏らさず、全て。

自分が言われているかのようで苦しくなる。
注意しても気味悪がられるだけだ。

見ないことは出来るが、聞こえないフリは無理だ
かと言って耳が悪くなるのは嫌だった。

だからそんな声もかき消すような音楽に手をつけた。

声が消えて、心地の良い音楽が聞こえるのなら
とてもいい。

目も耳も両方悪くして、責任から逃げてきた。
真実から目を背けて、知らないふりをした。

最低だ。

誰かが泣いている、誰かが噂している、
それに気づく才能は、私にはない

見えない、知らない、聞こえない。



また誰かが泣いている。
悲しい顔、いつもと違う顔。
ヒソヒソ噂話。

今日も私はピアノを弾く
聞き心地の悪い、嫌な音楽だ。

逃げた自分に言い聞かせるように
「見えない、知らない、聞こえない……」

学校七不思議
『音楽室から聞こえるピアノ』
『誰も居ないはずの教室の独り言』





この話はフィクションです。
実際の人物とは関係ありません。



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