桃梨

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8/28/2024, 1:13:37 PM

『突然の君の訪問。』


忘れた頃にやってくる。

夢に出てきた君は

幼稚園の時から変わらず噂ばなしを振ってくる。

「〇〇らしいよ」

嬉しそうに僕のところに報告しに来る。


目を覚ました僕は

今までと違い、今見た夢を忘れるために

携帯に手を伸ばした。

インスタで君のプリクラが流れてくる。


それを眺めて、いつのまにか眠りにつく。


そして、目が覚めたら何故か泣いていた。

8/25/2024, 3:02:50 PM

『向かい合わせ』


休み時間になっても僕は席を立たず

読書をしているような中学生時代だった。


君はいつも僕の前の席に座ってきては

向かい合わせに語りかけてくれて

2年間ずっと休み時間は同じように過ごした。


3年目も変わらぬ光景なんだと

どこかで思い込んでいた。

この風景が変わることはないと。


そして、君の言葉を信じて

高校生になっても大学生になってもその先も、、

ずっとずっと一緒にいるんだとそう信じていた。


どれだけ待てばまた向かい合わせに

君は語りかけてくれるのだろう。

8/23/2024, 1:50:05 PM

『海へ』

中3の時に行った場所。

もう無理だと思ったらいつでも飛び込めて

人生を一瞬で棒に振れる場所。

きつかったら死のうって

1日だけ自分と向き合ってあげようって

受験期で追い詰められた僕は

携帯片手に朝から家出して

歩いて15キロ先の海へ向かった。


そんな過去も今は思い出で

大切な人にその場所と想いを共有して

今では生きてよかったって

過去の自分頑張ったなって思える

良い思い出の場所。

8/20/2024, 1:04:08 PM

『さよならを言う前に』

酷いことをした。

迎え受ける言葉はさようならだと覚悟した。

だけど、あなたからの言葉は『信じるよ』だった。

その言葉が耳に届いた瞬間、

涙と後悔であふれていっぱいになった。

初めて生きる意味を痛いほどに感じた。

あなたを大切にすることができないなら

言葉通り僕に生きる価値はないだろう。

ギクシャクして喧嘩ばかりで

お互いがお互いを理解れていなかった1年半。

そしてこの先半世紀余り、

あなたのことを幸せにしようと心に決めた。

1年半越しの仲直りにまた涙がこぼれた。

8/18/2024, 12:07:23 PM

『鏡』


目が綺麗。


初対面で一言目に言われるのはいつもその言葉。

鏡を見るたびに思っていた。


にんにくのように大きな鼻。

たらこのように分厚い唇。

そして、大きな目。


目が綺麗と言うのは、

他のパーツが見劣りするあまり

口先から出る相対的な形容詞だと

捻くれた考えをしていた時期があった。

だからよく高い襟の服を着て鼻まで隠していた。


ある日、君は私に聞いてきた。


「そうやってしているのが落ち着くの?」

「自分の鼻と口が好きじゃないからだよ、

 目ばかり褒められて余計に気になってしまうんだ。」

私は素直に打ち明けた。


キョトンとして君は言った。

「へぇー、私は好きだけどなぁ」


それからも僕は高い襟で鼻まで隠した。

それをしながら君の言葉を思い出す。

今ではその癖をする意味が昔とは違っていた。

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