『彼女からの問い』
あなたの恋愛感はどっち?
自分の部屋を必要なもので埋めたい人なのか。
人の部屋を自分がモノとして埋めたい人なのか。
私は前者。
だけどモノに執着は無くて、
用途も最低限、使用出来れば良くて、
必要無くなったら目新しいモノに変えたり、
総入れ替えの模様替えを行ったりする。
それでいうと僕は部屋は持っていないかな。
その辺をただ彷徨っているだけ。
ただ君と言うベットを見つけてしまって
欲しくなって手に入ったから部屋を借りた。
僕の部屋には占有率の高いベットが1つ。
それ以外、何もないよ。
君がいなくなったら僕に部屋は要らないから
また返すんだと思う。
私もね、初めて手放したくない家具を手に入れたの。
同じく占有率の高いベットなんだけど、
そいつはね、足が生えているの。
他の家具は自分では出て行かなくて、
私が出したらもう入れないし、
私が入れたらもう出られない。
なのにそのベットは自分で出て行く選択肢を持ってる。
しかも、厄介なことに賢いの。
自分から入りたいって言うから
私がパーツを全部運んで組み立てて上げたのに
私より良い部屋を見つけると
ドアは通れないサイズなのに
パーツを分解して少しずつ出ていこうとするの。
ある朝起きたらマットレスだけになっていないように
ドキドキしながら過ごしているんだよ。
『True love』
彼女は人を好きになったことがないらしい。
だけど、そんな彼女が
人生で初めて人のことを好きになれた。
と言ってくれた。
なのに構ってはくれないし、
ショート動画とかタバコとかミーティングとか
月に一度しか会えないのに
目の前の僕よりそっちが優先なんだね。
『2人だけの』
先輩方が車を取りに行く間の10分で触れ合った。
車を返した帰りに牛丼を食べた。
ハグとキスをして家を出た。
公園で久々に語った。
コインランドリー待ちの2時間を楽しんだ。
タバコを吸いに10分抜けた。
夜のベットは毎日背中を向けて隣で寝る。
最後にビリヤードを1戦して
君を送るついでにショートタイムでホテルに入った。
付き合ってることを知らないから
みんなはみんなの時間を楽しめる。
2人しか知らないから
2人は2人の時間を楽しめる。
君の家に勝手に行く時、何故だかいつも大雨が降る。
「君はいつも雨の日に来るね笑」って
びしょ濡れの僕にタオルを渡して、
ドロドロのキャリーケースを拭いて、
もう既に入ってるのに一緒にお風呂に入ってくれる。
そっから1週間くらい、何もかもを放り出して
君の家で過ごしていた。
君がバイトから帰ってくる前に
洗い物を済ませて、掃除機をかけて、
お皿を洗って、洗濯をして、買い物をして
帰ってきたら一緒にお酒を飲みながらテレビを見る。
ありがとうってわしゃわしゃ撫でてくれて、
ハグして、一緒にお風呂に入る。
僕が帰る時には不思議とあのもやもやは消えている。
実はここ1ヶ月そのもやもやが払拭されない僕がいる。
君と過ごすこと以外での拭い方を知らない。
なんで俺って目の前の幸せに気づけないのかなぁ。
ごめんね、って今更の独り言。
『願い事』
あなたと2人だけでいたい。