t「手紙の行方」
ふとニュースを見て思った事がある。海外の出来事、特に生死に関わる事で自国の人が関係ない場合でも取り上げるのは何故なのか。 気になってスマホ片手にネットサーフィンをする。
あ、これは納得出来るかも。
色々と見た中でこれかな?と思う文を見つける。
海外でのニュースで自国の人が〜というのは、身近な人に渡航している人がいる人のために報道してる。
なるほどなぁ。同じ国内でさえ何が起きてるのか、朝ニュースを見て知る事が多い。場所を見てそこに知り合いがいたら、大丈夫?って安否確認含めて連絡を送るもんなぁ。
これでもしかしたら本人には届けられないメッセージを送る事が出来るかもしれない。だから報道するのかぁ、納得。
本人が送る事が出来ない場合のメッセージはどこかの誰かに届けるため。
t「輝き」
推し活は素晴らしい。何気なく見た画面、その輝きを放つ存在を見て一気に沼った。
言葉一つ一つが丁寧で大人っぽい、とか思ったら次には悪戯っ子のような雰囲気を醸し出す。メンバーとお話してる時はとても嬉しそうで、何よりも本人が一番楽しんでいるように思える。
本人の喜怒哀楽がくるくる変わる様に思わず笑ってしまう。
今日も頑張ろう、明日も頑張ろう、推しの笑顔は何よりの励み、推し活ができる、それは元気である証拠。
t「時間よ止まれ」
『時間(とき)よ止まれ』
そう私が呟くと周りものが緩やかに止まっていく。全てのものの動きが止まり、その空間を私だけが異物のように動く。
今にもトラックに引かれそうな人を救出する。この救け出した人がどんな人で生きたかったのか死にたかったのか、私には分からない。でも、目の前の救える命は救いたい。
人を動かすのも流石にもうキツイかな…何か方法を考えないと…。
時間を止め続けた代償なのか、私だけは時間が正常に進んでいる。最初は数秒だけの小さな歪みだった。その数秒が積み重なり同い年の子たちより私は明らかに老け始めた。精神は幼いまま見た目だけがいつの間にかもうおばあちゃんになっていた。体が重くて毎日動き出すのも辛い。でも、目の前で誰かが死ぬのが嫌だから、私は見てしまったら今日もきっと時間を止めてしまう。私の命が止まるまで。
t「君の声がする」
夜が残る早朝、海のゆれる音と髪を淡く揺らす風が吹く浜辺を一人歩く。冷たくもぬるくもない気温が肌に触れて、まとわりつくように重い砂が次への一歩を邪魔する。
海と砂浜が混ざるか混ざらないかの場所で地平線を眺める。
風に煽られて海が踊り、その音だけが鼓膜をくすぐる。時間や季節によって魅せる顔が違うのが好きで、何度もここに足を運んだ。
ふと波に足を溺れさせる。このままいける所まで行っても構わないかな、と思う。大好きな、大切な存在にずっと騙されていたい。望まない結果と飲み込めない現実の狭間で、はっきりとしない曖昧な感覚に陥る。
波がひと際強くうねり、海の奥から突風が吹き荒れる。その勢いに勝てるわけもなく、浜辺へと導かれるように体ごと動かされる。
''ダメだよ"海が好きだった君の声がする。もう君はいないのに。
t「ありがとう」
いつも感謝の気持ちを忘れずに
いつも笑顔で穏やかに気を配り
いつも言葉と態度で感謝を述べ
そんな人間になれる訳ないし、なりたいとは思わない
自分を隠してニコニコして機嫌を取って、ありがた迷惑にも頭を垂れて誰にも悪い事を見せない、そんな人間はなりたくない
私という人間は良い性格をしてるのでありがた迷惑には迷惑と顔に書いてお礼は言うし、気付いても知らないフリしてやばければ助ける、感謝の気持ち何てない寧ろ自分生きてて偉い、周りが自分が生きてる事に感謝しろ
なんてとんだ高飛車を並べてみる
ただどんな者であろうと自分は「ありがとう」という言葉をちゃんと言える人間は嫌いにはなれない馬鹿者よ