t「軌跡」
僕らの軌跡はこれから。
幾度の挫折と現実を突きつけられても、後ろを向きながらも進んできた。
嫌な事も楽しい事もその時に思った事も全部を含めて僕ら、だから。
目標を立ててがむしゃらにくらいついて必死に暴れて、最後に見た地面に溜まる水面には、透き通るほどの青空が輝いて見えた。
空に虹の橋をかけるまで僕らの軌跡は永遠に終わらない。
t「好きになれない、嫌いになれない」
君のことが大好きだった。いつまでも自分を持って楽しそうに生きている君が本当に大好きだった。
君が誰かを思った時、当たり前だけど君は変わってしまった。前のろうな自分らしさが消えて会えば想い人の話ばかり。予定を決めようと持ち掛けても、自分のために予定を空けてはくれなくなった。
前ほど君の事を好きと思えなくなった。そこにいるのは恋に落ちたただの人。大好きだった君はもう居ない。
それでも一度好きになった人を手放せなくて、自分が勝手に嫌な思いをしても君を嫌いになんかなれなかった。
でももう自分を見てくれない君を、好きにはなれないし、だからと言って誰かを想う君を嫌いにはなれない。
君を思いながらそばにただいるよ。
t「夜が明けた。」
君と過ごせるのは後どれくらいの夜をこえたあとだろうか。
契約で結ばれた関係の自分たち。特に何をすることなく二人同じベッドで眠りにつく。
隣で静かな寝息をたてる君。この契約が終われば狭く感じるこのベッドもずっと前のように寝やすくなるだろう。そう思うのに、今はこの狭さがちょうど良く感じてしまっている。
今更君がいなかったあの時に戻れるのだろうか。存外悪くなかった君との時間を、まだ終わりが見えていない未来を案じてしまっている。
いつの間にか君の顔が分かるくらい部屋が明るくなっていた。カーテン越しから照らされる室内に二人分の影がうつる。
あぁ今日もどうなるかわからない未来を憂いて寝不足なる。
そして、夜が明けた。
t「ふとした瞬間」
何かに夢中になってる時にふと頭によぎるのはできれば幸せな瞬間でありたい。
毎日勉強やお仕事で、日々時間に追われながら一日を過ごしている。
忙しすぎる毎日、疎かになっていくものが増えていく。目を背けてたくなるような現実がふってくる。失敗が続いて笑えなくて泣くたくなってくる日もある。
でもふとした瞬間に、過去の楽しかった事や、これからの楽しい予定を思い浮かべれば、嫌な日も少しは自分にお疲れ様と言える日になるかもしれない。
自分のために楽しい思い出はたくさん積み重ねていきたい。
t「巡り逢い」
画面の中では何度の人生を巡り終えてやっと運命の人に出逢えた、そんな内容がうつしだされている。
タイトルに「巡り逢い」なんてかいてあったから恋愛ものだろうと思った。ここで期待を裏切って何度人生を巡っても逢ってしまうあいつが気に食わないので…みたいなのだったらちょっと面白いなと思ったけど、案の定恋愛ものでつまらなくはない、むしろ久しぶりに見た王道展開でついみいってしまった。
時代はたくさん巡れどやはり王道はいつであっても面白いのはずるいと思ってしまうな。