NoName

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2/19/2023, 1:34:31 PM

鮮やかに色付き、ひらひらと舞い踊りながら散る様は、儚いのに美しい。

そう言われる反面、散った後ばかりに目を向けられてしまうのは何故だろう?

それはきっと、自分を重ねているからで。

変化を嫌う自分は、華麗に舞い踊る”枯葉”にはなれなくて。

踊ることもなく”木”にしがみついて、”木”を知らないまま終わる葉の成れの果てでしかないのだろう。



枯葉

2/18/2023, 2:40:07 PM

それは、ごく当然の結果だった。

本当なら、なにも知らせないはずだった。
全てに蓋をして、全てを飲み込んで、全てを”嘘”に変えて。
そうじゃなきゃいけなかったんだ。

ーーーけど、気が変わった。
あいつには、知っていて欲しいと思ってしまった。

正直、知らなくていいことなんだと思う。
知らせたところで何かが変わるわけじゃないことも、理解されないことも、容易に想像ができたのに。
それでも、あいつにはーーー彼らには知る権利があると思ってしまった。
知ってもらいたいと俺自身が思ってしまった。

ーーーだから、ごめん。
今日が終わるこの時に、こんな伝え方をしてごめん。
きっと、知らなくてよかったんだろう。
変わることなんて、何もなかったんだろう。
解って欲しい、なんて、言えなかったのにーーー。

”それでも”を、願ってしまった。

例えばそれが最後になったとしても、どうか、ーーーーで欲しい。

”今日”が”あの日”だと気づいた時、俺はあいつに”さよなら”と言った気がした。



今日にさよなら

2/17/2023, 2:23:37 PM

語弊があるような言い方になるけど、少なくとも俺はアイツを気に入ってる。
それこそ、色々と申し訳ないと自己嫌悪するくらいには。
でも、これだけは譲れない……し、途中で投げ出すくらいなら最初からしていない。
それくらい、俺にとっては大部分を占めていることがある。

そう言うのを抜きにして考えても、やっぱりアイツは”お気に入り”、なんだろう。

ーーーでなきゃ、こんな時に泣くなんて、あり得ないからなぁ。



お気に入り

2/16/2023, 2:38:45 PM

俺の友人、ーーさんは子供のような人だ。

周りが自然と笑顔になれる天真爛漫さに、”今”に全力投球する一生懸命さを持った、仲間を疑うことをしない純真無垢な人。
純粋すぎるせいで、色々と抱え込まなくてもいいことまで抱え込んでしまう人。
ーーーだからきっと、俺よりも色々と抱え込んでいたのかもしれない。
誰よりも無邪気で優しくて繊細だったからこそ、誰よりも狡猾で非情で大胆になれたんだろう。

俺の友人、ーーさんは子供のような人だ。

天真爛漫で純粋な子供っぽさと、奸佞邪智で狡猾な大人っぽさを併せ持った、誰よりも”人間”らしい人だ。



誰よりも

2/15/2023, 2:19:59 PM

過去は変わらない。未来は変えられる。
そんな言葉は飽きるほど聞いてきた。
けれど、俺達にとって”未来”は”過去”でしかない。
過去に置き去りにされたまま現在を生きる俺達は、最初から”未来”なんて持ち合わせていない。
”あの日”に全てが止まったまま、曖昧な道を歩き続けている。

もしも、10年後の手紙を読むことができたのなら。
過ちを犯す前の自分達に送ることができたのなら。

”過去の結末”は、きっと”未来の再開”になっていたのかもしれない。



10年後の私から届いた手紙

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