蒼井 花丸

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1/22/2026, 1:09:02 PM

「タイムマシーン」

オレンジ色に染まった通学路。
いつもより空気が冷たく感じるのはきっと、居心地の悪い静けさと、寂しさのせいだ。

大切な友人を傷つけてしまった。
傷つけるつもりはなかった、あんな言葉で傷つくと思わなかった。そもそも、嫌だったなら言えばよかったのに。
自分が悪いと分かっているのに、ひたすら言い訳を考えている自分がさらに嫌になった。
見飽きた通学路、でもいつもと違う。隣に居るはずの君が居ない。
「戻りたい…」
思わず口から出た言葉。
これが漫画だったら、タイムマシーンにでも乗って3日前の朝に戻って、今日も君と一緒に帰れるのに。
早く謝ればいいとわかっているけど、無駄なプライドが邪魔して上手く言葉が出ない。

寂しい。戻りたい。

胸に穴が空いたような感覚だ。たった一言なのに、なんでこんなことに。一緒に居たい。
タイムマシーンがあれば良かったのに。早く謝らないと。もうずっと喋れないかもしれない、そんなのは嫌だ。


明日こそは謝ろう。謝って一緒に帰ろう。

9/3/2025, 7:10:27 AM

「ページをめくる」

本を読むのが好きだ、漫画を読むのも好きだ、画集を見るのも好きだ。
めくる度に世界が広がって、めくる度に新しいアイデアを与えてくれる。
ページをめくるのが好きだ。

6/2/2025, 11:36:57 AM

「傘の中の秘密」
傘の中。そこには私だけの秘密の思い出。シンプルな物が好きな兄からのお下がり。真っ白なキャンパスには宇宙人、猫、ライオン、宇宙船、ヒーロー、怪人、、、私だけの思い出。雨が大好き。だって傘をさしたらそこには大好きな思い出が広がってるから。カラフルな私だけの傘、とても素敵だけどお母さんにも、お父さんにも、お兄ちゃんにも秘密。私だけの秘密。あ、今日は雨だ、秘密を誰にもバレないように学校に行った。

6/1/2025, 1:01:13 PM

「雨上がり」
学校から帰る時、ちょうど雨が降りやんだ。降やんだばかりの雨はでこぼこな校庭に迷路を作った。「うお!迷路だ!」「今から水溜まりのとこは奈落な!」「落ちたヤツはワニに食べられるぞ!」カイトくんはそう言うと一目散に水溜まりを飛び越え、奈落に落ちないように慎重に進んだ。奈落に落ちたらそこには水の中に浸かっている凶暴なワニ達に食べられちゃうから皆慎重に進んでいく。「へい!」お調子者のショウちゃんは落ちるか落ちないかのギリギリでフラフラ歩いていたから、イタズラ好きなナオトくんに落とされちゃった。「おい!ショウが落ちたぞ!」イタズラ好きなナオトくんは次々に友達を押して奈落に落とした。「うわぁっ!」「コタロウも落とされた!」「うわ!ナオトくんこっち来ないで!」ショウくんとコタロウくんはびちゃびちゃになって、ナオトのランドセルを掴んでナオトくんも奈落に落とした。「ナオトも道ずれだ!」「うぉっ!」ナオトくんは大きな声を出して奈落に落ちた、皆全身べちゃべちゃに濡らして間抜けな声を出して落ちたナオトくんを笑った。「自業自得ってやつだ!」「なにそれ?」「え?んー、よく知らん!こないだテレビで見た!」コタロウくんは最近知った言葉を使い方が合っているのかも分からず使った。「コタロウはカッコつけだからな!知った言葉を直ぐに使いたがるんだよ!」「は!ちげーし!カッコつけなのはショウくんの方だろ!いつもミウが居る時だけカッコつけるし!」コタロウくんはショウくんにからかわれ悔しかったのかショウの事をからかい始める。「え!ショウってミウのこと好きなん?!」「ちげーし!あんなブス、誰が好きになるか!」ショウくんはカイトくんにミウちゃんの事が好きなんだ、と言われ顔を真っ赤にして反発する。「誰がブスよ!」後ろにいたミウちゃんはツインテールを揺らしながら怒った声でショウくんに言った。「ほんとさいてー!」「ミウちゃんに謝ってよ!」「は!しらねーよ!後ろにいた方がわりーだろ!」ミウちゃんといつも一緒にいるアヤネちゃんとココネちゃんも加担し、3人でショウ君の事を攻めると、ショウくんもムキになって口喧嘩をし始める。「ホント男子ってさいてー!」ミウちゃんはそう言うとココネちゃんとアヤネちゃんと一緒に走って信号の向こうに行ってしまった。ショウくんは拗ねて黙ってしまった。「おい、明日謝っとけよ」「好きなんだろ?」コタロウくんとナオトくんはショウくんに明日謝るように促すがショウくんはまだ拗ねている。「うるせー、」その後公園に寄ってカタツムリを見つけたり、カエルを捕まえたり、そうこうしていると交差点につきコタロウくんとナオトくん、ショウくんは右へ、僕とカイトくんは真っ直ぐへ進んだ。「ばいばーい!」「また明日!」「このあとペケモンな!」皆で言葉を交わすと二手に分かれて行った。「ショウってミウの事好きなのバレてないと思ってんのかなー?」2人きりになるとカイトくんは僕に話しかけてきた。「そうなんじゃない?でも、クラスのみんな知ってるよね」「それな!」ショウくんがムキになったり拗ねたりするのはミウちゃんだけだからショウくんがミウちゃんの事を好きなのは皆知っている。「ていうか、お前なんであんまり話さないんだよ」「えー、人と話すの苦手なんだよ、」「ふーん」「聞いてきた割には興味無さそう、、、」「ははっそんな事ねぇーよ!」そんなことを話しているうちに分かれ道に着いた。カイトくんはこのまま右に進むが僕はもう1つ向こうの分かれ道で曲がる。「あ、俺ここだわ」「そっか、じゃあばいばい」「また明日ー!」カイトくんと別れたあと家の手前に来ると向こう側からビニール傘片手に真っ黒な学ランを着た男の人が歩いてきた。「あ、兄ちゃん」「お、レンスケなんか遅くね?」「友達と遊びながら帰ってたから」「あー、なるほどねー、」兄ちゃんは納得、という顔をしながらドアを開ける。「ただいまー!」「ただいま!」家に入り大きな声で言うとお母さんがキッチンから出てきた。「おかえりーって、レンスケ!びちょ濡れじゃないの!」「遊んでた」「靴までぐっしょり、、、風邪ひくよ!早くシャワー入りなさい!」「はーい」お母さんに怒られてしまった。シャワーに入ろうと服を脱いでるとポケットに入っていたカエルが飛び出した。「うわぁ!」びっくりして大声を出すと兄ちゃんが走ってきてカエルをキャッチした。「なんだ!なんでカエルが、」兄ちゃんは口をあんぐりと空け手の中にいるカエルを逃がそうと玄関に向かった。びっくりした、、、走ってきたのがお母さんじゃなくて良かった。お母さんに怒られることを回避し、安心してシャワーに入った。シャワーから出て服を着てから髪を乾かす。乾かし終わったら面倒な宿題をダラダラと終わらせ、皆とオンラインでペケモンをした。ベッドに寝っ転がっていると少し眠くなってそのまま寝てしまった。夢の中でポケットから大量のカエルが出て来て僕は埋め尽くされてしまった。今日も楽しかったな、次の雨も楽しく出来たらいいな。

6/1/2025, 6:22:05 AM

「勝ち負けなんて」
保育園の時、運動会のかけっこで惜しくも2位になってしまった子が泣いていた。「あと少しだったのに、あと少しだったのに、」と、正直私は拗らせていた子供だったので(勝ち負けなんて、そんなに泣くことないのに)と思っていた。小学校に上がってからも運動会で私のクラスが最下位になり、クラスメイトの皆が泣いている時でも私は(勝ち負けなんてどうでもいい)と思っていた。私は勝ち負けで泣いた事が1度もなかった、どうでもいいからだ、勝ったって負けたってどうでもいい、正直ささいな事で競っては勝ち負けで引くほど喜んだり、心配になるほど落ち込んでいる人達を尻目にそう思っていた。中学校に上がって私は新しいことを始めてみようとバスケ部に入ってみた。友達もいたし、バスケはたまに遊んだりしていたので「無難かな、」と思いながら入部した。友達もバスケ部に入部していたし、先輩たちは気さくな人ばかりで部活には楽しく取り組んでいた。8月頃地域での少し大きな大会があった、私の通っている学校は元々生徒が少ない事有名なくらいだったのでバスケ部も部員が少なく1年生でも大会に出られた。初めての大会だったので私はいつもより力を入れて練習をしていた、珍しく負けたくないと思ったのかもしれない。大会当日、私は緊張を無理やり押し込めて試合に挑んだ。相手はなかなか強かったが私達が結構押していてこのまま勝てる、と思っていた。だが、チームの誰かがパスをミスしてしまった、そのミスから勢いを失い私達のチームは凡ミスを連発し、最終的には負けてしまった。「あぁ、負けてしまった。」私はそう思った、私は今までと変わらず残念がる事もせず、その日の大会が終わったあとは黙々と返す準備をしてバスに乗り込んだ。バスが発車して、しばらくしてから誰かの嗚咽が聞こえてきた。2年の先輩が悔しそうに歯を食いしばりながら泣いていた。それを皮切りに数人が泣き始めてしまった、誰かの慰める声と嗚咽を聞きながら私は窓の外を見ていた。(今日の試合、シュートミスっちゃったなー、)そんなことを考えていると学校に着いていた。バスから降り、体育館の前に並んで目を真っ赤に晴らした部長が帰りの号令をすると皆散るように帰っていく。私は家が遠いので1人で自転車を押しながら帰った、頭には今日の試合のことしか無かった。(ボール、もう少し上手くシュート出来てたら勝ってたのにな、)気づいたら地面が濡れていた、低く飛ぶツバメを尻目に私は折りたたみ傘を差しながら自転車をノロノロと押した。(今日の天気予報降水りつ30パーセントだったけど傘もっててよかった)「傘、差すの遅かったかな、」目頭の熱を押し込めるようにに目元を濡らした雨をジャージの袖で乱暴に拭った。私はさっきよりも重く感じるリュックを背負い直し、熱いままの目頭を何度も拭いながら人気の無い道を俯きながら帰った。

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