怜@BL

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1/23/2025, 10:57:50 AM

#17【瞳をとじて】
※同性愛要素を含みます


「ん…」
瞳を閉じると、君の気配をすぐ近くで感じる。
「いい、?」
「いいよ。」
僕がそう言うと、君と唇が重なった。
「好き…」
「ふふ、僕もだよ。」
…この後は、想像に任せるよ。

1/22/2025, 10:52:25 AM

#16【あなたへの贈り物】
※同性愛要素を含みます


「はい、これ…!」
街の中心部は、緑や赤のイルミネーションがツリーと共に輝く季節。
君が俺に差し出してきたのは、綺麗なラッピングの箱だった。
「え…!ありがと!!」
「ふへへ、こっちこそ。」
君が喜ぶ表情に、俺もさらに嬉しくなった。
「あ、そのプレゼント…君だけにあげたからね!?」
君は俺に強く言う。
「そんなこと聞いてないよ。ふふ、可愛いね。」
俺は君の頭を撫でた。
「うぅ…」

1/21/2025, 12:04:33 PM

#15【羅針盤】
※同性愛要素を含みます


「あーあ…」
アパートの一室で、俺は溜息を吐いた。
仕事ですごいミスをしてしまったのだ。
『大丈夫だよ。』
その時聞こえてきたのは、今は亡き俺の恋人の声。「え…?」
『僕が居るじゃんか!』
なんだか君が隣で微笑んでるような気がして、俺もふふ、と笑みを漏らした。
「ありがとう。」
俺をいつも導いてくれるのは、君。
まるで俺の…俺だけの、羅針盤。

1/20/2025, 12:33:22 PM

#14【明日に向かって歩く、でも】


「どうしたらいい、?」
「なーんもしなくていいよ。大丈夫。」
大きなステージで君が失敗した日の舞台裏。
俺たちはそんな会話をしていた。
ステージの上で失敗することなんて滅多にない君だからこそ、泣いてしまった。
「え、でも…っ」
「いいの。このメンタルで続けてたらしんどくなっちゃう。」
「嫌だ…今日の夜練習するから付き合って、」
無理はして欲しくないけど、君の言葉に押し負けた。
「…いいよ。二人で頑張るか。」
「うん、!」
君の目は、希望に満ちていた。

1/19/2025, 10:58:50 AM

#13【ただひとりの君へ】
※同性愛要素を含みます


「…え、ちょ…」
君の部屋に入った途端、俺は愕然としてしまった。
君がリストカットをしていたのだ。
記憶を辿れば、いじめられていると言う噂を何処かで聞いたことがある。
「待って、見ないで…。」
君は一生懸命隠すけど、見てしまった。この目で。
「大丈夫。しんどいよな、辛いよな。身体預けて、深呼吸して。」
俺は君を抱きしめて言うけど、こうやってズカズカと干渉するのは良くなかったかもしれない。
君は泣いてしまった。
「好き、」
君の口から出た言葉に俺は少し飛び退る。
でも俺の口からも一言、言いたいこと。
ただひとりだと思っていたかもしれない君へ。
「俺も好きだよ。一人じゃないから、安心して。」

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