怜@BL

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#13【ただひとりの君へ】
※同性愛要素を含みます


「…え、ちょ…」
君の部屋に入った途端、俺は愕然としてしまった。
君がリストカットをしていたのだ。
記憶を辿れば、いじめられていると言う噂を何処かで聞いたことがある。
「待って、見ないで…。」
君は一生懸命隠すけど、見てしまった。この目で。
「大丈夫。しんどいよな、辛いよな。身体預けて、深呼吸して。」
俺は君を抱きしめて言うけど、こうやってズカズカと干渉するのは良くなかったかもしれない。
君は泣いてしまった。
「好き、」
君の口から出た言葉に俺は少し飛び退る。
でも俺の口からも一言、言いたいこと。
ただひとりだと思っていたかもしれない君へ。
「俺も好きだよ。一人じゃないから、安心して。」

1/19/2025, 10:58:50 AM