かなしあそばせ

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8/18/2024, 10:33:54 PM

「わたしってかわいいんだ……」
鏡に映る自分を見てある子は言った
服装も、髪型も、メイクも、バッチリ決めて
色々な角度で色々な表情やポーズを取りながら、その度かわいい、かわいい、こっちもかわいいー。と思っている。


ノーマルカメラにある子は手を伸ばした。
「鏡で可愛いなら……」
パシャ
絶望的だった
「なにこのブサイク……
周りからは私ってこんなんなの?」
そういいながら
これまた色々な角度、表情、ポーズを取ってみたらしいがどうもブサイクが映るだけ…………





「私って世界一可愛い💗✨🪩✨ ♬︎.*」
鏡に映る自分を見てある子はまた言った

8/17/2024, 2:19:32 PM

いつまでも捨てられないもの?
「ないよ」

僕は今までも、
これからも、
そんなものはないと言い切れる

「えっお前の部屋なんもないじゃん!?」

「もう使わないものは片っ端から捨ててるから、
絶対部屋は散らからない。」

「ベッドとかないの?」

「ない、床でいい。夏だし。」

「冬は?」

「寝袋。」

「うわぁ不健康」

「必要なものはその場その場で買い足す、
それで十分。」

「冬服とかは今はどっかに仕舞ってるの?」

「ないよ。」

「捨てたのか」

「寄付した」

「偉」

「新品同然だし、寄付したほうが効率的」

「絶対残してたほうが経済的にも効率的にもいいだろ笑。その変なこだわりなんだよ笑」

「そうしたいからそうしてるだけ。」

「捨てられないこだわりってやつ?」

「そんなんじゃ……ないよ。」

8/16/2024, 11:46:09 AM

「おしろできたーー!!」

「わぁでっかーーー!!」

「いやいや、ボクのほうがおっきいもんねーー!」

「ほんとだーー!すげーーー!」

「トンネルもある!どやっ☆」




「なあどこ高行ったん?」

「神一高。」

「ふーん。偏差値高いじゃん」

「お前はスポーツ推薦で野球の強豪校入ったんだろ?頑張れよ」

「おう、おめーもな!!」





「わーカッコイイですねーモテそー」

「こんにちはーそちらもかわいいですねー。」

「何処で働いてるんですか?」

「一応、Googleで働いてます」

「私たち気が合うと思うんです……付き合いません?」

「はじめましてですよね……?」





「よ、久しぶり。最近どうよ」

「幸せだよ。家庭も築けて、憧れのマイホームも建てたんだ」

「結婚式で見た奥さん美人だったなー。まさかマイホームまで建てちまうとは、人生順調だな!」

「お前も彼女のこと大切にしてやれよ。職業的に帰り遅いだろ?」

「ふっふっふっ今日は付き合って3年目いよいよプロポーズすんだよ。次会うときは結婚式だ!ご祝儀準備しとけよー!!」





「おい、死ぬんじゃない……奥さんと子供残してどこへいくんだ……」

「わしはもうダメだ……愛子、こんなわしを愛してくれてありがとう。愛華、孫の顔も死ぬ前に見れてわしは幸せじゃ愛華と愛子はわしの誇りじゃ……ありがとう……そして心の友よ、また逢おう」

「優助さん、若い頃のバイクの旅本当に楽しかったのよ。感情表現が苦手な私の笑顔を引きずり出してくれてありがとう。家事が苦手だったけど必死に私の真似して、優しいお父さんだったね。いままで本当に、ありがとう。優助、お疲れ様。愛華、お父さんにさようなら言っときなさい。」

「おと、うさ、ん。何で、いっちゃうの、わたし、まだ、おやこうこう、して、な、い、ぐすっ、おとうさんが、ないしょでくれた、あのいちごパフェ、こんどは、わたしがおごるから、めを、ひっ、あ、けて、よ、ぐすっ」

「8月16日、ご臨終です。」




「ええほんと誇らしい人生でした神様、今度はどんな人生になりますかね?」

「きっとまたいい人生になるでしょうね
人と比較することなく、自分だけの誇りを見つけられたんですから。」

8/15/2024, 11:21:57 AM

夜の海は静かだ
さざ波だけが響いて 辺りは深く眠っている
白いワンピースとサンダルだけで砂浜を1人歩く
1日のうちの邪念も憎しみも何もかも海に流す
ザパーン

カラン

何だろう 音のした方へ足を運ぶ
「これは……」
よくドラマとかにある瓶と手紙 だ
コルクをポンッと取って手紙を見てみた
「……この手紙を受け取ってくれた人へ
あなたにささやかなプレゼントを贈ります」
プレゼントって何だろう
そもそも私が手紙を受け取ったこと
なんて分からないだろうに
カラン
「何か……入ってる?」
貝殻だ
それは純白の貝殻で
見とれてしまうほど綺麗だった
…………………。
キラッ
「ん眩し、」
灯台の灯りが何かに反射したのだろうか

「わっ……」
赤く透き通る石を見つけた。
少し考えて……

さっきの手紙と一緒に瓶の中にいれた。

「また誰かの手に渡るといいな」

ザパーン
流した瓶が海に呑まれていく

静かな夜の海のどこか、誰かの手に渡る。

8/14/2024, 10:58:50 AM

歩きだと疲れちゃうし、車だと何となく面倒臭いし好きに止まれない。

その点自転車ってなんて素敵なんだろう。

鍵を挿して、
ハンドルを切って、
風を切って、
立ち漕ぎしてみたりして、

何気なく漕ぐんだよね
あの時の景色も、草の匂いも工事現場のくっさい臭いも、ぜーんぶ好きだから

いつか自転車に乗って日本一周してみたい

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