漣 蓮斗 月一更新かも

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8/6/2024, 10:31:42 AM

テーマ 太陽

夜に花火が光る。
「けっこう回れたな〜」
夏祭りに来た君が言う。
「そうだね〜」
「もうお祭り終わるから帰ろ〜」
「分かった〜」
花火を背に向け、君が帰る。

「課題やらないとだな〜」
「僕は課題終わった〜」

「花火綺麗だったな〜」
「華やかなだったよね〜」

「お腹いっぱいだ〜」
「めっちゃ食べてたからね〜」



「...あの子も来れたらよかったのにな。」
「....」
君の目から涙がこぼれていた。



次の日。
君が家から出て少し立ち止まった。
「おはよ〜」
「..あの子が去って4日目か」
「あの子ともっとお話がしたかったよ..」
「....」
眩しい空を見上げながら君は僕にそう言った。

おわり

8/4/2024, 11:09:18 PM

テーマ つまらないことでも

「セカイの何処かで待ってるよ」
夜、夢の中で言われた。
「..君の名前は?」
「...それは教えられない」
大きな木の下の落ち葉を手に取りながら相手が言った。
「はぁ?」
なんで教えてくれないんだ。その疑問が僕の心に残る。

「もう朝になるね。またね」
「ああ。」
視界が真っ暗になった。
「何だったんだ..」
そういやあの木、見覚えがあるな。



「此処だったか。」
昔あいつと遊んでいた場所。もうあんまり来なくなっていたな。

あいつと一緒に居た最後の場所。最後まで僕達はくだらないことをしていたな(笑)。

「なんで...置いて行ったんだよ」
肌が水で濡れる。でもそんなことは今はどうでもよかった。


「ここでずっと待ってるね!」
昔のあいつが見えた気がする。

おわり

8/3/2024, 10:48:12 AM

テーマ 目が覚めるまでに

「おぉぉ!」
夏祭りで綺麗な花火を見ていた。きれいな花火は夜空に咲く花そのものだった。
「速報です。このあたりでまた殺人が起きました。凶器は細長い刃物だそうです。容疑者は逃走中で...」
あたりがざわつき始めた。


「....ん?」
帰る途中、暗い夜の中でフードを被ってる人を見た。
「手に持っているのは..ぁ」
手に持っているのは血で汚れている細長い刃物だった。
でも違うかも知れない。まぁ、カエルだけだし大丈夫か。



「ドッッ」
「カハッッ」
ふと下を見た。細長い刃物が僕の腹を貫通していた。
「なんd」
お腹が裂けていて痛い。だんだんと視界が暗くなっていった。手遅れ...手遅れだなぁ。

僕はもう、報われないな。





「また一人。」
僕の存在を見せるために人を殺した。殺した。コロした。コロシタ。

「「なんで」」
「「おかしいだろ」」
「「化け物」」

コロシタヒトカラノコエガキコエル。ドコノダレカモシラナイヒトヲコロシタ。

アア、ナンデナンデナンデナンデナンデ




「こんなことしてたんだろ(笑)」
思い返したら馬鹿馬鹿しいことをしていた。許されないことをしていたのは分かっている。

もう、モう、モウ


遅い。

おわり

8/1/2024, 11:04:26 AM

テーマ 明日、もし晴れたら

「今日なんで雨なの〜」
昼、暇だったので友だちと遊んでいた。ふと上を見ると雨が降っていた。
「..延期か」
夏祭りが今日と明日にこの学校であったはず。今日の夏祭りは多分中止だから明後日に祭りがずれるだろう。
「明後日なら祭り周れないや」
「おっけー」
いつものような会話。これがずっと続いて欲しかっ
た。

ー 次の日 ー

「ねね」
「ん?」
「あいつって持病持ってるらしいぜ」
そう言って昨日遊んでた仲の良いアイツを指さした。
「へぇ。」
僕には教えてもらえなかったこと。
「あいつと話すと病気が移るわ〜w」
「...」
「じゃあな」
さっき話してたあいつ、嫌いだな。

ー 次の日 ー

「ピンポーン」
「はい。あ、あの子の友達!」
気になったからあいつの家を訪れた。
「あいつの今いる場所ってわかりますか?」
「ん〜とね『学校に行ってくる』って言ってた」
祭りが始まるのは午後からだ。午前から行くなんておかしい。あとあいつは僕の誘いを断っている。

なんで学校に行くんだ?


「..見つけた。」
「来ちゃったの?」
生気が無いあいつが喋る。
「..どうしたんだよ」
「もう終わりにしたいんだ」
「...は?」
「さよーなラ」
あいつの体が宙に浮く。



今日も午後には雨が降った。

それは僕の心を表しているようだった。

おわり

7/30/2024, 10:15:20 AM

テーマ 澄んだ瞳

「おぉ!」
僕達は夜景を見ていた。親には秘密で。
「大きな声出して親にバレないようにね」
「..はーい」
丘の上は涼しく、ただただ綺麗な黒に染まった都会の夜景を見ていた。
「...こんな時間か」
ふと腕時計を見たら時計の針が9に向いていた。
「..さっっむ」
薄着で来ているからだよ。
「どうやって親に説明したら良いんだ..」
時間的に手遅れな気がする。
「...ねぇ」
「ん?」
「.....これ見て。」
スマホに出ていた画面では「夫婦火事で"死亡"」
怖いと思っていたらその家の場所が僕の家だった。



「....ぇ」
丘から景色を見た。一つの家から煙が立っていた。
「お前はこれからどうする?」
これからの人生に希望が見えない僕はあいつの綺麗な瞳すら曇って見えた。

おわり

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