テーマ 世界の終わりに君と
「...」
空に手を伸ばした。到底届くはずのない空に。
「...ぁ」
家の鍵閉めたかな。猫に餌やり忘れてないかな。全然関係のない不安が襲ってきた。
「...え」
視界がぼやけてきた。やっぱり目が見えなくなるんだ。誰にも言えなかった。言う勇気がなかった。
「一旦その場所から離れて!!」
後ろから聞いたことがあるような声が聞こえる。もう誰なのかもわからないや。
「さよーなら」
僕の世界に終わりを告げた。このしょーもない人間の世界に。
おわり
テーマ 誰にも言えない秘密
「じゃあまた明日〜」
そう言って友だちと別れる。
「...ふぅ。」
人と関わるのは疲れるな。あの子が自分を友だちと思っていなかったらどうしよう。自分を嫌っていたらどうしよう。不確かなことが自分の頭にいる。
「どうしたらいいの?」
空想の自分に問いかけて。
「...そう」
自分の思い通りに操って。
「何がしたいのかな」
おわり
テーマ 正直
「正直に言って...」
「..はい」
「自分のお菓子食った?」
「..いや〜なんのことかな〜」
「あのふわふわしてる..」
「カステラでしょ」
「....あ」
「ボロが出たな」
これが日常。楽しい日常だった。もう戻れないけどね。
「この世は弱肉強食だ」
人は生きるために誰かを失い、何かを手に入れたり、なにも出来ずになくなっていく人もいる。だんだ周りが屍になっていく。
「勝てると思ってるのかな?」
自分の刀をきれいに拭きながら独り言を空へ放つ。
「幸せはどこに逃げたのだか」
そう言いながら自分は生きるために歩いていく。
おわり
テーマ 梅雨
セカイは消えた。もう昔にあったセカイはどこにもない。昔あったキラキラと輝いていた太陽も、夜の真っ黒で見えなかった暗さから救ってくれていた月も、晴れていたときに見えたきれいな空も。たくさんの水が落ちてきて、空がグレーに染まっていた雨も。
全て消えた。あの『雨』のせいで
「っていうのが昔あったセカイのお話らしいよ〜」
「...ふ~ん」
でも、前のセカイは『隕石の雨』でなくなったんだよな。僕はわかった瞬間に声が出なかったよ。
今世は大丈夫かな。
おわり
テーマ 無垢
「...キィ」
扉が音を出す。この場所から動こうとしない自分を見て、だれかは入ってくる。
「...これ食べてね。あと扉の奥にはいかないように。」
毎回いわれるあれ。こっそり抜け出して読んでみた「ほん」にあった「げえむ」とやらや「がっこう」というものを僕は持ってない。
「なんで僕はここにいないといけないんだ?」
そう思った。そして、扉の先に行った。奥のだんさがある扉のところで音がなった。
「出るなっていったよね?」
何かが漂っていた。でも、怖くはなかった。僕はだれかを無視して扉を開けた。
「ここが..「そと」?」
何かをうたれて右の何かが無くなった。
でも、いいや。
「あのとき抜け出せたから」
セカイをしれたから。
おわり