漣 蓮斗 月一更新かも

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5/28/2024, 10:45:38 PM

テーマ 半袖

「...ぁ」
風が涼しい。半袖半ズボンだからなおさら風が当たる。風の強さがちょうどいいと思ったら風が吹かなくなった。残念だったが、もうなんでもいいやと思ってしまった。

「今年の夏は平和かな」

隣の幽霊が喋っている。またこいつか。夏にしか出てこない亡霊。結構昔に死んでしまっていたらしい。

「そうだといいね。」
亡霊もいなくなる平和なセカイを僕は望んでいた。

おわり

5/23/2024, 10:44:08 AM

テーマ 逃れられない

「人間っていつか死ぬんだよ!」
元気に少年は言った。少年の言葉は事実だった。
「人間のじゃなければ生きてるの?」
「それは知らない!」
「ほぇ~」
軽く話してる少年少女。そう。人間はいつか死ぬの。だからあいつも死んだ。

僕という死神のせいでね。

おわり

5/22/2024, 9:04:28 AM

テーマ 透明

「...君一人?」
「..うん」
僕たちの生まれた島は君と二人だった。年は9歳。親が捨てたんだろう。服は2着だけあった。

「これ遊べるかな?」

「これ食べれるかな?」

子供だから知識がないが、頑張って二人で生きていた。
ある日、

「ちょっと食料取ってくる」
「今は外危n」
僕が止める前に君は家を出た。昔使ってあったと思われる空き家は扉が揺れていた。雷が危ないのに。

「...はぁはぁ」
見つけた。桟橋のところで泣いていた。辛いと思う。親のいない生活。本で知ったが、親がいて、友達がいて、学校に行って楽しんでるのが子どものよくある例。そう書いてあった本は廃校舎にあった。
「..ごめんね」
「まっt」
「「「バッシャーン」」」
すごい水しぶきがたった。君は海の深くへ沈んでいった。海の中に急いで手を伸ばしたが、君は受け取ろうとは思っていなかったようだ。



「..リーン」
夏の涼しい風が古い風鈴の横を通ってゆく。暑くなってきて、僕は展望台に登っていった。そこは木だけど僕にとっては最高の展望台だ。丘の木の展望台は海と森が同時に見えて、より一層景色が綺麗に見えている。
「...ん?」
海の砂浜のところでなにか音がした。僕はそこに行った。
「貝か...」
綺麗な白さがある貝だった。それは海の美しさをすべて知ってそうだった。あいつのようにも輝かしかった。




桟橋を渡った。夏の青さと海の青さがきれいだった。もうつまらなくなった生活。
そして僕以外誰もいないこの島に


さよならを告げた。

おわり

5/20/2024, 9:45:53 AM

テーマ 突然の別れ

「...」
静かな部屋には乱雑に置かれた絵の具やキャンバス。筆は左手に持っていた。

ーー 一週間前 ーー

「..あとこれだけか」
キャンバスや絵の具が不足してきたから、右手にバッグを持って街に出て買い物をしていた。
「..何処がいいかな」
キャンバスにも種類はある。悩みながら歩道を歩いていたら、
「危ない!」
誰かが叫んだ。何事かと思ったらこっちに車が来ていた。幸い大事には至らなかったが、大切なものを失った。


いつの間にか、本物ではない手が右で動いていた。

おわり

5/18/2024, 10:47:14 AM

テーマ 恋物語

手を伸ばした。そこにはきれいな一本だけ生えてる桜の木の花びらだった。
「きれいに咲いたね」
空を見ながら喋る。最後にあいつとあった場所。そして、たくさんのことがあった場所。

ーー 一年前 ーー

「ここに人が来るのは珍しいね」
ふと桜の木を眺めていたときに後ろで言われた。
「そうなんですね」
そっけなく話していた。自分が帰ろうとしていたとき、あいつは元気に桜の下で笑った。
「またここで会おう!」

ーー 次の日 ーー

「桜のように散れたらな...」
そうボソッと呟いた。
「そうなっちゃうと君を知ってる人が悲しむよ」
「そんなことないでしょ」
うとうとしているあいつがいた。
「ごめん ちょっと寝る」
そう言って桜の下で寝た。上着をかけようとしてあいつに触ったら体温が消えていっていた。
「おい!どうしたんだよ!」
声を荒げて言った。ぜんぜん起きない。やばい。


体温は段々と奪われていき、冷たいあいつが残っていた。

死んだ。その事実で涙が出てきた。恋も桜と散ってしまったようだ。

おわり

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